スモール飲食開業。月商120万円で生き残れるのか。

Restaurant Business Reform または 飲食店経営改善ブログ

スモール飲食開業。月商120万円で生き残れるのか。
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目次 Outline

間借り・デリバリー・テイクアウトを現役経営者が本気で考えてみた。

1.なぜ今、スモール開業が増えているのか

近年、「小さく始める飲食店」が急速に増えています。

間借り営業、テイクアウト専門店、デリバリー専門店など、以前なら「本格的な開業ではない」と考えられていた業態が、今では一つの経営戦略として選ばれるようになりました。

その背景には、飲食業界を取り巻く環境の大きな変化があります。

スモール開業が増えている4つの理由

要因内容
開業資金の高騰内装工事費や厨房機器、設備価格が上昇し、以前より多額の資金が必要になった。
融資への不安金利上昇や審査への不安から、多額の借入を避けたい人が増えている。
飲食店の倒産増加飲食店の倒産件数は近年高い水準で推移しており、「大きく始めること」への警戒感が強まっている。
リスクを抑えたい最初から大型店舗ではなく、小さく始めて市場を確認したいという考え方が広がっている。

つまり、多くの人が目指しているのは「大きな成功」ではありません。

「大きな失敗をしないこと」です。


昔の開業と今の開業は考え方が違う

以前は、

「できるだけ良い立地を借りる。」

「席数を増やす。」

「借入をして大きくスタートする。」

これが飲食店開業の王道でした。

しかし現在は、その常識が変わり始めています。

「最初から成功を狙う」のではなく、「失敗しても立て直せる状態を作る」。

この考え方が、スモール開業という選択肢を後押ししています。


しかし、本当にスモール開業は有利なのでしょうか

ここで一つ疑問があります。

小さく始めれば、本当に利益は残るのでしょうか。

間借り営業。

デリバリー専門店。

テイクアウト専門店。

それぞれ初期投資は抑えられますが、利益構造はまったく違います。

開業資金だけを見て業態を選ぶと、思わぬ落とし穴にはまることもあります。

そこで次章では、月商120万円・夫婦営業・無借金という同じ条件で、それぞれの業態が実際にどれくらい利益を残せるのかを検証していきます。

2.今人気のスモール開業

飲食店を開業すると聞くと、多くの人は「物件を借りて、厨房を作り、客席を作って店をオープンする」という形を想像すると思います。

しかし、開業資金が高騰している現在、この常識は少しずつ変わっています。

最初から大きな店舗を持つのではなく、できるだけ固定費と初期投資を抑えて、小さく商売を始める。

いわゆる「スモール開業」です。

代表的なものには、次の4つがあります。

開業方法初期投資固定費客席特徴
間借り◎低い◎低いあり既存店舗の空き時間を利用
デリバリー専門店○低い○低いなし配達プラットフォーム中心
テイクアウト専門店○低い○低いほぼなし小さな物件でも営業可能
キッチンカー○比較的低い○比較的低いなし場所を移動して販売

どれも共通しているのは、

「普通の飲食店を作らないことで、開業コストを下げている」

という点です。


間借り|「店を持たずに店を始める」

間借りとは、すでに営業している飲食店の空いている時間を借りて営業する方法です。

例えば、夜しか営業していない居酒屋を昼だけ借りてカレー店を営業する。

あるいは、昼営業だけの店舗を夜だけ借りてラーメン店を営業する。

最大のメリットは、厨房設備や客席がすでに存在していることです。

通常の開業なら、

物件取得費、内装工事、厨房設備、テーブル・椅子、食器、看板などに大きな資金が必要になります。

間借りなら、その多くを既存店舗の設備で代用できます。

そのため、

「自分の商品がお客様に通用するのか」

「本当に飲食店経営を続けられるのか」

を、小さなリスクで検証する方法としては非常に面白いと思います。

ただし、当然ながらデメリットもあります。

営業時間や設備の自由度が低く、店づくりにも制約があります。

さらに、営業している場所そのものが自分の資産になるわけではありません。

間借りは完成形の店というより、本開業前のテストマーケティングとして考えると非常に強い。

私はそう考えています。


デリバリー専門店|客席を捨てることで投資を減らす

次がデリバリー専門店です。

Uber Eatsや出前館などのデリバリープラットフォームを利用し、客席を持たず、厨房から商品を届けます。

このモデルの面白いところは、

「飲食店には客席が必要」という前提を捨てていることです。

通常の飲食店なら、お客様が利用する空間を作らなければなりません。

しかしデリバリー専門店なら必要なのは基本的に調理スペースです。

必要な坪数を小さくできれば、家賃も下げられます。

駅前一等地である必要もありません。

さらに、一つの厨房から複数の商品ブランドを展開することもできます。

例えば、

昼は丼。

夜は唐揚げ。

別ブランドとしてカレー。

同じ厨房設備・同じ人員・同じ家賃を使いながら、複数の商品を販売することも可能です。

一方で、デリバリー専門店には大きな弱点があります。

プラットフォームへの依存です。

手数料、広告、値引き、表示順位などの影響を受けるため、「売上=利益」ではありません。

小さく始められることと、簡単に儲かることは全く別の話です。


テイクアウト専門店|私はこの形にかなり可能性を感じる

テイクアウト専門店も、スモール開業との相性が非常に良い業態です。

なぜなら、客席をほとんど必要としないからです。

飲食店の物件を考えるとき、多くの人は20坪、30坪という物件を探します。

しかし、テイクアウトに特化するなら、そこまでの広さは必要ありません。

商品によっては5坪以下の超小型店舗でも商売が成立する可能性があります。

すると物件選びの考え方そのものが変わります。

さらに私なら、テイクアウトだけにはしません。

デリバリーを組み合わせます。

店頭ではテイクアウト商品を販売する。

厨房ではUber Eatsや出前館などの商品を作る。

一つの小さな厨房から、

「店頭需要」と「デリバリー需要」の両方を取りにいく。

この方が、小さな物件を活用できる可能性は広がります。

特に資金が少ない開業では、

「どうやって売上を最大化するか」

より先に、

「売上が少なくても死なない店をどう作るか」

を考えることが重要です。

私はスモール開業を考えるなら、この発想をかなり重視します。


キッチンカー|低資金だが、飲食店とは少し違う商売

もう一つ人気なのがキッチンカーです。

固定店舗を持たず、車両で商品を販売します。

店舗物件を借りる必要がないため、一見すると非常に合理的なスモール開業に見えます。

しかし、私はキッチンカーだけは、他の3つと少し分けて考えています。

なぜなら、

キッチンカーには、固定店舗とは違う商売のスキルが必要だからです。

通常の飲食店なら、一度立地を決めれば基本的にはそこで営業します。

キッチンカーは違います。

どこに出店するのか。

イベントに出るのか。

オフィス街なのか。

住宅地なのか。

曜日によって場所を変えるのか。

出店料はいくらなのか。

天候はどうなのか。

つまり、

「何を売るか」だけでなく「今日はどこで売るか」まで商売になる。

もちろん、これを得意とする人にとっては大きな武器になります。

一方で、

「将来は普通の飲食店を開きたい。そのための第一歩としてキッチンカーを始めよう」

という場合には注意が必要です。

キッチンカーで身につく能力と、固定店舗経営で必要になる能力には共通点もありますが、完全に同じではありません。

だから私は、単純に

「資金がないならキッチンカー」

とは考えていません。


4つのスモール開業は、同じではない

ここは重要です。

「少ない資金で始められる」という理由だけで、4つを同じカテゴリーとして考えてはいけません。

目的によって選ぶべき方法は変わります。

目的相性の良い方法
まず自分の商品を試したい間借り
客席なしで商品販売を検証したいデリバリー専門店
小さな固定店舗から商売を育てたいテイクアウト+デリバリー
移動販売そのものを事業にしたいキッチンカー

私が重要だと思うのは、

「安く開業すること」を目的にしないことです。

安く始めるのは、あくまで手段です。

本当の目的は、

少ないリスクで商売を検証し、利益と自己資金を積み上げ、次の投資へ進むこと。

ここにあります。


スモール開業は「ゴール」ではなく「助走」にできる

例えば、自己資金がほとんどない人が、いきなり1,500万円を使って飲食店を作る。

私は、この開業だけが独立だとは思いません。

最初は小さくていい。

むしろ、こちらの方が合理的なケースもあります。

「店を持った」という満足感より、

「次の一手を打てるだけの利益と現金を残した」

ことの方が経営では重要です。

間借りでもいい。

デリバリー専門でもいい。

5坪以下のテイクアウト店でもいい。

大切なのは、小さいことではありません。

小さく始めた商売を、次の投資につなげられる構造になっているか。

スモール開業の本当の価値は、開業資金が安いことではありません。

失敗したときの傷を小さくしながら、商売を学び、利益を積み上げられること。

私は、そこにあると考えています。

3.月商120万円で検証する

ここからは、実際に数字を入れて考えてみます。

「小さく始めれば、本当に利益は残るのか。」

今回はかなり現実的なラインとして、月商120万円の飲食店を想定します。

条件は次の通りです。

条件設定
月商120万円
1日平均売上約4万円
営業日数25日
借入なし
営業体制夫婦2人
正社員なし
アルバイト原則なし

※「1日4万円×25日」では100万円になるため、月商120万円なら正確には1日平均4.8万円です。ここでは以降、月商120万円を基準に計算します。

月商120万円は決して大繁盛店ではない

月商120万円と聞いて、

「それでは少なすぎる」

と感じる人もいるでしょう。

確かに、一般的な30坪、40坪の飲食店であれば厳しい数字です。

しかし今回検証したいのは、売上の大きさではありません。

重要なのは、

120万円売ったとき、最終的にいくら残るのか。

ここです。

飲食店経営では、月商500万円の店が月商120万円の店より儲かっているとは限りません。

売上が大きくなれば、

  • 家賃
  • 人件費
  • 水道光熱費
  • 借入返済
  • 設備維持費

なども大きくなるからです。

つまり、

売上規模と、経営者の手元に残るお金は別物です。

まず売上120万円を分解する

25日営業なら、

120万円 ÷ 25日 = 4万8,000円/日

です。

例えば客単価1,200円なら、

1日40人

で達成できます。

客単価1,500円なら、

1日32人

です。

小さなテイクアウト店、間借り営業、デリバリー併用型などで考えれば、決して非現実的な数字ではありません。

重要なのは「夫婦営業」

今回のモデルで最も大きいのがここです。

夫婦2人で営業し、アルバイトをほとんど使わない。

すると、一般的な飲食店で大きな負担になる雇用人件費をかなり抑えられます。

例えば月商120万円に対して、仮に次のようなコスト構造だったとします。

項目月額売上比
売上1,200,000円100%
原材料費360,000円30%
家賃100,000円8.3%
水道光熱費80,000円6.7%
消耗品・包材50,000円4.2%
販促・決済手数料等50,000円4.2%
その他経費60,000円5.0%
経費合計700,000円58.3%
残額500,000円41.7%

※あくまで比較用のモデルです。税金、社会保険、個人事業・法人の違い、夫婦への給与処理などは別途考える必要があります。

ここで見えてくるのが、小さな店の強さです。

月商120万円でも50万円残る可能性がある

もちろん、

「50万円=そのまま夫婦の給料」

という単純な話ではありません。

税金もあります。

社会保険や国民健康保険、年金もあります。

設備が壊れれば修繕費も必要です。

それでも重要なのは、

月商120万円しかないのに、店舗段階では50万円程度の余力を作れる可能性がある

という点です。

なぜでしょうか。

答えは単純です。

固定費が小さいからです。

さらに「無借金」が効いてくる

今回の条件では借入金がありません。

そのため、毎月の元金返済がありません。

例えば通常の開業で1,000万円を借りていれば、利益が出ていても毎月キャッシュが返済に流れていきます。

しかし無借金なら、

という非常にシンプルな資金循環を作れます。

ここが、今回考えているスモール開業の最大の意味です。

「月商120万円しかない」ではなく「120万円でいくら残せるか」

通常の飲食店経営では、

「月商300万円を目指そう」

「500万円まで伸ばそう」

と、どうしても売上を大きくする方向へ考えがちです。

しかし、開業初期から本当にそれが必要でしょうか。

例えば、

月商300万円・利益20万円

の店と、

月商120万円・利益50万円

の店。

経営として強いのはどちらでしょう。

少なくとも私は、売上だけを見て前者が優れているとは判断しません。

むしろ独立直後で重要なのは、

売上を作ることより、キャッシュを減らさないことです。

スモール開業の目的は「その店で成功すること」ではない

ここは、この検証で非常に重要な部分です。

間借りや小型テイクアウト店を、最終ゴールにする必要はありません。

月商120万円を作り、

50万円前後の余力を作る。

そこから生活費を取りながら、少しずつ現金を積み上げていく。

こう考えることもできます。

つまりスモール開業とは、

「小さな店を持つこと」が目的ではありません。

次の挑戦をするための資金を、自分の商売で作る期間

と考えることもできるのです。

RBRとして、この数字で見たいもの

月商120万円という数字だけを見ると、小さな商売に見えます。

しかし経営で見るべきなのは売上ではありません。

いくら残るのか。

そして、

そのお金を何に使うのか。

です。

大きな借金をして大きな店を作り、毎月返済に追われながら月商500万円を目指す方法もあります。

一方で、

小さく始める。
夫婦で働く。
固定費を抑える。
借金を持たない。
利益を残す。
現金を積み上げる。

そして十分な自己資金ができたところで、本当にやりたかった店を開く。

これも立派な独立戦略です。

「いくら売れる店を作るか」から考えるのではなく、
「いくら残せる店から始めるか」。

自己資金が少ない人ほど、この順番で開業を考える価値があるのではないでしょうか。

4.間借り営業は儲かるのか

スモール開業の代表的な方法として、まず思い浮かぶのが間借り営業です。

夜しか営業していない居酒屋を昼だけ借りる。

定休日の飲食店を週に数日だけ借りる。

バーやスナックの営業時間外を利用して、ランチ営業をする。

自分で物件を契約し、内装工事をして、厨房機器を揃える一般的な飲食店開業と比較すれば、圧倒的に少ない資金でスタートできます。

では、

間借り営業は本当に儲かるのでしょうか。

ここでも「開業資金が安い」という話だけではなく、実際の経営構造から考えてみます。


間借り営業の最大のメリットは、初期投資ではない

間借り営業のメリットとして、

「安く開業できる」

ことがよく挙げられます。

もちろん、それは大きなメリットです。

しかし経営者として私がもっと重要だと考えるのは、

大きな固定費を抱えずに商売を始められることです。

通常の飲食店なら、

物件取得費、保証金、礼金、仲介手数料、内装工事、厨房設備、家具、看板など、営業を開始する前から大きなお金が必要になります。

さらに開業した瞬間から、

家賃、リース、借入返済などの固定費が発生します。

売上がゼロでも支払いは止まりません。

ところが間借りなら、その負担を大幅に小さくできます。

通常開業と間借りの違い

項目通常開業間借り営業
物件取得費大きい小さい
内装工事必要原則不要
厨房設備自前既存設備を利用できる場合が多い
家賃毎月固定定額・日額・売上歩合など
借入必要になりやすい少額で始めやすい
撤退コスト大きい比較的小さい
開業スピード遅い速い
店舗自由度高い低い

つまり間借りとは、

単なる「安い物件」ではありません。

飲食店経営で最も危険な固定費と初期投資を小さくする仕組み

なのです。


メリット① 数十万円からでも商売を検証できる

間借り営業なら、大規模な内装工事をする必要がありません。

厨房機器も既存店舗のものを利用できる契約なら、大きな設備投資も必要ありません。

必要なのは、

食材、食器、調理器具、レジ関係、販促物、営業許可関係の確認など。

条件次第では、通常開業とは比較にならないほど小さな資金で営業を始められます。

これは資金が少ない独立希望者にとって非常に大きな意味があります。

なぜなら、

失敗しても致命傷になりにくいからです。

1,000万円を投資した店で、

「この商品、思ったより売れませんでした」

では簡単に方向転換できません。

しかし小さな資金で始めた間借りなら、

商品を変える。

価格を変える。

営業日を変える。

場合によっては場所を変える。

こうした修正が比較的容易です。

つまり間借りは、

飲食店を開業する方法であると同時に、商売を実地検証する場所

として使えるのです。


メリット② 撤退しやすい

飲食店経営では、

「どうやって始めるか」

ばかり考えがちです。

しかし本来は、

「ダメだったとき、どうやってやめるか」

まで考えてから始めるべきです。

通常店舗なら、撤退にもお金がかかります。

原状回復費用が必要になることもあります。

厨房機器の処分も必要です。

賃貸借契約によっては、すぐに退去できない場合もあります。

借入金は店を閉めても残ります。

間借りなら、この撤退リスクをかなり小さくできます。

これは地味ですが、独立初期では非常に大きなメリットです。


メリット③ 売上より「商品力」を検証できる

例えば、

「このカレーは本当に1,200円で売れるのか」

「この唐揚げ弁当を地域のお客様は買ってくれるのか」

「このラーメンにリピーターはつくのか」

こうしたことは、頭の中で事業計画書を書いていても分かりません。

実際にお金を払ってもらって初めて分かります。

間借りなら、

数百万円、数千万円を投資する前に市場へ商品を出せます。

これは非常に強い。

本開業前に、

客単価、原価率、注文数、人気商品、リピート率、ピーク時間、オペレーションなどを確認できます。

うまく使えば、本開業前の実験店舗になります。


では、間借り営業のデメリットは何か

ここまで読むと、

「だったら全員、間借りから始めればいい」

と思うかもしれません。

しかし、そんなに単純ではありません。

間借りには明確な弱点があります。


デメリット① 売上の天井が低い

最大の問題はこれです。

営業時間を自由に決められません。

例えば、

夜営業している居酒屋を11時から14時30分まで借りる。

実質3時間半です。

どれだけ人気が出ても、夜営業はできません。

もっと売りたくても営業時間を延ばせない。

席数も増やせない。

設備も勝手に変更できない。

つまり間借りは、

固定費が低い代わりに、売上の上限も低くなりやすいビジネス

なのです。


デメリット② 自分の店なのに、自分の店ではない

これは実際に営業するとかなり大きな問題になります。

看板。

外観。

厨房。

客席。

トイレ。

空調。

照明。

導線。

設備。

すべてを自由に変更できるわけではありません。

お客様からすると、

「昼だけ違う店」

という認識になることもあります。

独自ブランドを作りたい人にとって、この制約は想像以上に大きいでしょう。


デメリット③ オペレーションを最適化しにくい

飲食店の利益は、料理だけで決まりません。

厨房導線。

冷蔵庫の位置。

食器の位置。

盛り付け場所。

配膳導線。

洗い場。

レジ。

すべてが生産性に影響します。

ところが間借りでは、基本的に他人が設計した店舗を使います。

自分の商品に最適化された厨房ではありません。

そのため、

「家賃は安いけれど、人時生産性が上がらない」

ということも起こります。


デメリット④ 人気が出たあとに困る

これは少し皮肉な話です。

間借り営業が失敗した場合は撤退しやすい。

しかし、

成功した場合にも問題が起きます。

例えば毎日行列ができるようになった。

もっと営業時間を増やしたい。

夜も営業したい。

席を増やしたい。

デリバリーもやりたい。

ところが物件は自分のものではありません。

つまり、

間借りは失敗に強い反面、成功を拡大しにくい。

この特徴があります。


では、実際に利益を検証してみる

ここから数字を入れてみます。

前章と同じく、

月商120万円

を目標にします。

仮に次の条件で営業するとします。

条件想定
月商1,200,000円
営業日25日
1日売上48,000円
営業夫婦
借入なし
間借り料月150,000円
原価率30%

この条件なら、ざっくり次のようになります。

項目金額
売上1,200,000円
原材料費▲360,000円
間借り料▲150,000円
消耗品・包材▲50,000円
決済・販促費等▲50,000円
交通費・雑費等▲50,000円
残額540,000円

もちろん実際には契約条件、光熱費負担、設備使用料、保険、税金などによって変わります。

それでも、

月商120万円で50万円前後の余力

は十分検討できる数字です。


ただし、この50万円を「利益率45%」とは考えない

ここで注意が必要です。

夫婦2人が毎日働いています。

つまり、この54万円には、

夫婦2人分の労働対価が含まれています。

仮に夫婦合計で月400時間働いていたとします。

54万円 ÷ 400時間なら、

1時間あたり1,350円

です。

こう考えると、見え方が変わります。

帳簿上利益が残っているからといって、

必ずしも「儲かっている」とは限りません。

だからスモール開業では、

利益額だけでなく、自分たちが投入した時間まで見る必要があります。


間借りは「儲ける店」より「次へ進む店」と考える

私は、間借り営業の価値はここにあると考えています。

月商120万円を永遠に続けることが目的ではありません。

例えば、

この流れです。

普通なら、

店を作る → 商品が売れるか試す

という順番になります。

しかし間借りなら、

商品を売る → 売れることを確認する → 店を作る

という順番にできます。

私は、この違いは非常に大きいと思います。


間借り営業で一番怖いのは「居心地が良くなること」

意外かもしれませんが、間借り営業の最大のリスクは赤字だけではありません。

そこそこ儲かる。

生活もできる。

借金もない。

大きなリスクもない。

すると、

その環境から抜け出せなくなる可能性があります。

月商100万円。

利益40万円。

生活できる。

だから5年続ける。

もちろん、それを目的にしているなら何の問題もありません。

しかし、

「いつか自分の店を持ちたい」

という目的で始めたのであれば話は別です。

間借りはゴールではなく、

本開業までの助走期間

と最初から決めておいた方がいいでしょう。


RBRとしての見解

間借り営業は儲かるのか。

答えは、

条件を絞れば、十分に利益を出せる可能性があります。

ただし私は、間借りで大きく儲けることを目的にする必要はないと考えています。

間借りの最大の価値は、

大きなお金を失わずに、飲食店経営を実戦で検証できることです。

商品は売れるのか。

価格は正しいのか。

お客様はリピートするのか。

自分は本当に飲食店経営を続けたいのか。

夫婦で営業できるのか。

月商120万円を自力で作れるのか。

それを数百万円、数千万円を投資する前に確認できる。

そして利益が出たら現金を積み上げる。

十分な資金と実績ができてから、本当にやりたい店へ進む。

「金がないから間借りする」のではありません。

「大きな金を使う前に、商売として成立することを証明するために間借りする」。

そう考えれば、間借り営業は妥協した開業方法ではなく、

本開業の失敗確率を下げるための経営戦略

になるのです。

5.デリバリー専門店は儲かるのか

次に検証するのは、デリバリー専門店です。

客席を持たず、Uber Eatsや出前館などのデリバリープラットフォームを使い、注文された料理だけを調理して販売する。

いわゆるゴーストレストラン型の開業です。

一見すると非常に合理的です。

客席はいらない。

駅前一等地である必要もない。

ホールスタッフもいらない。

小さな厨房だけあれば営業できる。

では、本当に儲かるのでしょうか。

ここでも「開業資金が安い」という話ではなく、月商120万円を作った場合にいくら残るのかまで検証してみます。


デリバリー専門店最大のメリットは「立地を捨てられること」

一般的な飲食店では、立地が売上を大きく左右します。

駅前。

繁華街。

ロードサイド。

商業施設。

人通りの多い場所。

当然、条件の良い場所ほど家賃も高くなります。

しかしデリバリー専門店では、お客様が店舗まで来ません。

スマートフォンで店を見つけ、注文し、配達員が商品を届けます。

つまり、

「お客様から見える場所に店を構える」という飲食店最大の常識を捨てることができます。

これはスモール開業では非常に大きな意味を持ちます。


メリット① 家賃を大幅に下げられる

デリバリー専門店に、

おしゃれな外観は必要ありません。

広い客席も必要ありません。

駅前一等地である必要もありません。

必要なのは、

料理を作れる厨房です。

例えば、

駅から徒歩15分。

ビルの2階。

裏通り。

住宅街。

通常の飲食店では集客が難しい場所でも、デリバリーなら営業できます。

もちろん配達商圏との関係はありますが、

「人通りが少ない=売れない」

とは限りません。

つまり、

飲食店最大の固定費の一つである家賃を戦略的に下げられる

ということです。


メリット② 客席がいらない

通常の飲食店なら、

厨房だけでは営業できません。

テーブル。

椅子。

照明。

空調。

トイレ。

客席内装。

食器。

ホール備品。

レジ周辺。

さまざまな設備が必要になります。

しかしデリバリー専門店なら、

極端に言えば、これだけです。

店舗面積を小さくできれば、

家賃だけでなく、

内装費、空調費、清掃費、電気代なども小さくできます。


メリット③ ホールスタッフがいらない

これも非常に大きなメリットです。

一般的な飲食店では、

調理する人。

料理を運ぶ人。

注文を取る人。

レジをする人。

片付ける人。

それぞれに人が必要です。

デリバリー専門店なら、

注文はプラットフォームから入ります。

会計もオンラインです。

料理を作り、容器に詰め、配達員へ渡す。

そのため、夫婦2人でも比較的大きな売上を処理できる可能性があります。

人件費を抑えやすい業態なのです。


メリット④ 一つの厨房から複数ブランドを販売できる

デリバリー専門店の面白いところはここです。

例えば同じ厨房から、

唐揚げ専門店。

丼専門店。

カレー専門店。

韓国料理。

弁当。

など、複数ブランドを展開することもできます。

もちろん、ただブランド数を増やせば売れるわけではありません。

しかし、

同じ食材。

同じ厨房。

同じスタッフ。

同じ家賃。

これらを使いながら、スマートフォン上では複数の売り場を作れる可能性があります。

これは通常店舗にはない強みです。


では、デメリットは何か

ここまで見ると、

「デリバリー専門店が一番いいのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、当然そんなに簡単ではありません。

デリバリー専門店には、非常に大きな弱点があります。


デメリット① プラットフォーム手数料が重い

最大の問題はこれです。

Uber Eatsや出前館などを利用すれば、当然無料ではありません。

注文金額に対して手数料が発生します。

契約条件やサービスによって異なりますが、ここでは利益構造を分かりやすくするため、

売上の35%

がプラットフォーム関連費用として発生すると仮定してみます。

月商120万円なら、

120万円 × 35% = 42万円

です。

つまり、

120万円売っても、

42万円が最初から消える。

これは非常に大きい。

通常店舗なら家賃10万円、15万円を高いと感じるでしょう。

しかしデリバリーでは、

売上が増えるほどプラットフォームへ支払う金額も増えていきます。


デメリット② 売上が増えても手数料は減らない

ここが家賃との大きな違いです。

例えば家賃10万円の店舗なら、

月商100万円でも家賃10万円。

月商200万円でも10万円。

月商300万円でも10万円。

売上が増えるほど家賃比率は下がります。

しかし売上歩合型のプラットフォーム費用なら、

と増えていきます。

つまりデリバリー専門店は、

固定費は小さいが、変動費が非常に大きいビジネス

なのです。

ここは間借り営業との大きな違いです。


デメリット③ お客様を自分で所有できない

これも重要です。

通常店舗なら、

お客様にLINE登録してもらう。

Instagramをフォローしてもらう。

顔を覚える。

常連さんになってもらう。

直接関係を作れます。

しかしデリバリーでは、お客様との接点の多くをプラットフォームが持っています。

つまり、

売上は自分の店の売上でも、顧客接点まで完全に自分のものとは限らない

という問題があります。

プラットフォーム内の表示順位が変わる。

広告の仕組みが変わる。

手数料体系が変わる。

競合店が増える。

それだけで売上が動く可能性があります。


デメリット④ 値引き競争に入りやすい

デリバリーアプリを開けば、競合店が一瞬で表示されます。

しかも、

割引。

送料無料。

○%OFF。

1個買うと1個無料。

さまざまな販促が並びます。

お客様からすると比較が非常に簡単です。

そのため、

価格競争に巻き込まれやすい。

ここで売上だけを追いかけると危険です。

売上は増えた。

でも、

手数料。

広告費。

値引き。

原価。

包材。

これらを差し引いたら利益がほとんど残っていない。

そんな状態になる可能性があります。


デメリット⑤ 容器代を甘く見てはいけない

通常店舗なら、皿は何度でも使えます。

しかしデリバリーでは注文ごとに、

容器。

蓋。

袋。

箸。

ソース容器。

場合によっては保温資材。

などが必要になります。

仮に1注文あたり100円の包材でも、

月500件なら5万円です。

1件150円なら7万5,000円。

売上が増えるほど、この費用も増えていきます。

デリバリーでは、

料理原価だけを見て原価率を考えてはいけません。


では、月商120万円で利益を検証する

前章と条件を揃えてみます。

月商120万円。

25日営業。

夫婦営業。

無借金。

小型厨房。

そしてデリバリー専門店です。

仮に次の条件とします。

条件想定
月商1,200,000円
営業日25日
1日売上48,000円
営業夫婦
借入なし
家賃80,000円
食材原価率30%
プラットフォーム関連費35%

これを計算してみます。

項目金額
売上1,200,000円
食材原価▲360,000円
プラットフォーム関連費▲420,000円
家賃▲80,000円
包材▲60,000円
水道光熱費▲50,000円
その他経費▲30,000円
残額200,000円

月商120万円を作っても、

残額は20万円。

前章の間借りモデルでは約54万円でした。

かなり大きな差です。


なぜデリバリーは売上の割に残らないのか

構造を図にすると分かります。

最大の原因は、

食材原価+プラットフォーム関連費だけで売上の65%を使ってしまう

ことです。

ここに包材を入れれば、さらに比率は上がります。

だから、

「客席がないから儲かる」

「人件費がないから儲かる」

と単純には言えません。


では、デリバリー専門店はダメなのか

私はそうは考えません。

問題は、

デリバリーを通常店舗と同じ価格設計で考えること

です。

例えば店舗で1,000円の商品を、そのままデリバリーでも1,000円で販売する。

原価300円。

そこからプラットフォーム関連費が350円かかると仮定すれば、

残るのは350円です。

そこから、

容器代。

家賃。

光熱費。

人件費。

その他経費。

を払わなければなりません。

これでは厳しい。

つまりデリバリー専門店では、

最初からデリバリー専用の商品設計・価格設計が必要

なのです。


デリバリーは「価格」より「粗利額」で商品を見る

例えば、

1,000円の商品を売って300円残る。

これより、

2,000円の商品を売って700円残る。

利益率だけではなく、

1注文あたりいくら残るのか

を見る必要があります。

デリバリーでは配達距離が2倍になったからといって、厨房作業が単純に2倍になるわけではありません。

だからこそ、

セット商品。

ファミリー商品。

複数人前。

トッピング。

サイドメニュー。

ドリンク。

高粗利商品。

こうしたものを組み合わせて、

注文単価を上げる設計

が重要になります。


私ならデリバリー専門店一本では勝負しない

ここまで数字を見ると、私なら少し違う使い方を考えます。

デリバリー専門店だけで月商120万円を作るのではありません。

例えば、

この形です。

家賃の安い小型物件を借りる。

夫婦で営業する。

店頭ではテイクアウトを販売する。

同じ厨房からデリバリーも販売する。

こうすれば、

同じ家賃、同じ厨房、同じ人件費から複数の売上を作れます。

ここにデリバリーの本当の使い道があると考えています。


暇な時間をデリバリーで売上に変える

例えば、

11時〜14時はテイクアウト。

14時〜17時は暇。

17時〜20時は再びテイクアウト。

こんな店なら、

14時〜17時にデリバリー注文が入るだけでも意味があります。

なぜなら、

家賃はすでに払っています。

厨房もあります。

夫婦も店にいます。

そこへ追加注文が入る。

つまり、

デリバリーを主力事業ではなく、既存固定費から追加売上を作る装置として使う

という考え方です。

この方が私は合理的だと思います。


間借りとデリバリーを比較すると見えてくる

ここまで同じ月商120万円で比較すると、構造の違いが分かります。

間借りデリバリー専門
月商120万円120万円
初期投資非常に小さい小さい
固定費小さい小さい
プラットフォーム費ほぼなし大きい
接客スタッフ不要に近い不要
顧客との直接接点ある弱い
ブランド構築制約あり難しい
売上拡大営業時間に制約商圏内で拡大可能
想定残額約54万円約20万円

※あくまで今回設定したモデル条件による比較です。

ここから分かるのは、

初期投資が安いことと、利益率が高いことはまったく別の話

だということです。


RBRとしての見解

デリバリー専門店は儲かるのか。

単独業態として考えれば、私は簡単ではないと考えます。

客席がない。

ホールスタッフがいらない。

家賃も安い。

ここだけを見ると非常に効率的です。

しかし実際には、

プラットフォーム手数料。

広告費。

値引き。

包材。

食材原価。

これらの変動費が売上と一緒に増えていきます。

だから、

「固定費が安い=利益が残る」ではありません。

ただし、デリバリーそのものを否定する必要もありません。

使い方を変えればいい。

小さな厨房を持つ。

テイクアウトで直接販売する。

暇な時間にデリバリーを受ける。

複数ブランドを同じ食材から展開する。

注文単価を高める。

そして同じ厨房から複数の売上を作る。

そう考えればデリバリーは、

店そのものではなく、売上を追加する販売チャネル

になります。

スモール開業で重要なのは、

「デリバリー専門店を開業すること」

ではありません。

小さな固定費から、いくつの売上を作れるか。

私はここを考えます。

一つの厨房から、

店頭販売。

テイクアウト。

デリバリー。

場合によっては複数ブランド。

一つの売上だけに依存しない。

この形まで作ることができれば、デリバリーはスモール開業にとって非常に面白い武器になります。

デリバリーで儲けるのではない。

安い厨房を最大限働かせるために、デリバリーを使う。

この順番で考えることが重要なのです。

6.テイクアウト専門店は儲かるのか

次に検証するのは、テイクアウト専門店です。

弁当。

丼。

唐揚げ。

おにぎり。

惣菜。

カレー。

サンドイッチ。

商品は何でも構いません。

重要なのは、

客席を持たず、お客様自身に商品を取りに来てもらう

というビジネスモデルです。

前章ではデリバリー専門店を検証しました。

デリバリー専門店は、客席もホールスタッフも必要ありません。

その代わり、大きなプラットフォーム関連費用が発生します。

では、

同じように客席を持たないテイクアウト専門店ならどうなるのでしょうか。

今回も月商120万円で検証してみます。


テイクアウト専門店の最大のメリットは「客席を捨てられること」

通常の飲食店では、料理を作る厨房だけでは営業できません。

お客様が食事をするための客席が必要です。

テーブル。

椅子。

空調。

照明。

トイレ。

内装。

ホール導線。

食器。

接客設備。

そして、その空間を維持するための人も必要になります。

しかしテイクアウト専門店なら、基本的には必要ありません。

必要な店舗面積そのものを小さくできます。

つまり、

「飲食する場所」を売らないことで固定費を下げる

という考え方です。


メリット① 小さな物件で営業できる

一般的なレストランなら、

20坪。

30坪。

40坪。

業態によっては、それ以上の広さが必要です。

しかしテイクアウト専門店なら、商品によっては10坪前後でも営業できます。

必要なのは、

調理スペース。

冷蔵・冷凍設備。

洗い場。

食材保管。

包装スペース。

商品受け渡し場所。

これらをコンパクトに設計すればいい。

店舗面積が小さくなれば、当然家賃も下げやすくなります。

さらに、

内装費。

空調費。

電気代。

清掃費。

修繕費。

こうした費用も小さくできます。


メリット② ホール人件費がほとんど必要ない

通常の飲食店では、

料理を作るだけでは営業できません。

お客様を案内する。

注文を取る。

料理を運ぶ。

空いた皿を下げる。

レジをする。

客席を片付ける。

こうした仕事が発生します。

テイクアウト専門店なら、

注文を受ける。

商品を作る。

袋に入れる。

渡す。

基本的にはここまでです。

夫婦2人で営業する場合でも、

調理と販売を一つの小さなスペースで完結させやすい。

これは人件費を抑えるうえで非常に大きなメリットです。


メリット③ デリバリーのような高い販売手数料がない

ここが非常に重要です。

前章では、デリバリー専門店のプラットフォーム関連費を仮に35%として計算しました。

月商120万円なら、

42万円です。

しかしテイクアウト専門店なら、お客様自身が商品を取りに来ます。

当然、

配達プラットフォームへ売上の35%を支払う必要はありません。

キャッシュレス決済などの費用は発生しますが、利益構造はまったく違います。

例えば同じ1,500円の商品でも、

お客様に取りに来てもらうだけで、販売コストの構造が大きく変わります。


メリット④ 回転率という概念がほぼなくなる

一般的な飲食店では、席数が売上の上限になります。

30席なら、同時に30人しか食事できません。

満席なら次のお客様は待つ必要があります。

だから、

席数。

客単価。

回転数。

これらを考える必要があります。

しかしテイクアウト専門店なら、客席がありません。

10人分でも20人分でも、作る能力さえあれば販売できます。

つまり、

売上の上限を決めるのが「席数」から「厨房生産能力」へ変わる

ということです。

これは小型店舗にとって大きな強みです。


メリット⑤ 予約注文と相性がいい

テイクアウトは、事前予約との相性が非常に良い業態です。

電話。

LINE。

自社サイト。

モバイルオーダー。

店頭予約。

例えば、

「12時に弁当10個」

という注文が前もって分かれば、非常に効率よく仕込みができます。

一般的な飲食店では、お客様が何時に来て何を注文するか分かりません。

しかし予約型テイクアウトなら、

未来の売上が先に分かる。

これは食材ロスと人員配置の両方にメリットがあります。


では、テイクアウト専門店のデメリットは何か

当然、良いことばかりではありません。

テイクアウト専門店には、かなり明確な弱点があります。


デメリット① 立地の影響を受ける

デリバリーとの最大の違いです。

テイクアウトでは、

お客様自身が店まで来なければなりません。

つまり、

駅前。

住宅街。

オフィス街。

学校周辺。

商店街。

ロードサイド。

周辺人口。

通行量。

駐車場。

こうした立地条件が売上に影響します。

家賃を下げたいからといって、人がまったく来ない場所に出店すれば売れません。

ここが難しいところです。

家賃は安くしたい。でも、お客様には来てもらわなければならない。

テイクアウトでは、このバランスが非常に重要になります。


デメリット② 客単価を上げにくい

通常の飲食店なら、

料理。

ドリンク。

デザート。

追加料理。

アルコール。

店内で滞在してもらうことで追加注文を作れます。

しかしテイクアウトでは、

「弁当1個だけ」

「唐揚げだけ」

という注文も多くなります。

そのため、単品商品だけで勝負すると客単価が上がりません。

例えば客単価800円で月商120万円を作るなら、

月1,500件

必要です。

25日営業なら、

1日60件。

一方、客単価1,500円なら、

1日32件程度。

必要客数がほぼ半分になります。

だからテイクアウトでは、

客数だけでなく、1人あたりの買上点数を増やす設計

が非常に重要です。


デメリット③ 昼に注文が集中しやすい

弁当業態などでは特にそうですが、

11時30分。

12時。

12時30分。

注文が一気に集中する可能性があります。

1日の売上が4万8,000円だからといって、均等に注文が入るわけではありません。

場合によっては、

1時間で2万円、3万円を処理する厨房能力

が必要になります。

そのため、

メニューを増やしすぎる。

注文ごとにゼロから調理する。

盛り付け工程が複雑。

こうした店はピークタイムで詰まります。

テイクアウト専門店では、

料理の美味しさと同じくらい「何分で何食作れるか」が重要

になります。


デメリット④ 包材費が必ず発生する

これはデリバリーと同じです。

弁当容器。

蓋。

袋。

箸。

ソース容器。

紙ナプキン。

商品によっては保冷材なども必要です。

仮に1注文100円の包材でも、月500件なら5万円です。

店内飲食なら食器を洗って再利用できますが、テイクアウトでは販売するたびに費用が発生します。

つまり、

食材原価+包材原価

で商品原価を見る必要があります。


デメリット⑤ 天候に左右されやすい

テイクアウトでは、お客様が店まで来ます。

雨。

猛暑。

台風。

雪。

こうした天候の影響を受けます。

特に徒歩客を中心とした立地では、雨が降っただけで来店数が大きく変わることがあります。

逆にデリバリーは悪天候時に注文が増える場合もあります。

つまりテイクアウト専門店は、

店内飲食とは違う形で外部環境の影響を受ける

ということです。


では、月商120万円で利益を検証する

前章までと条件を揃えます。

月商120万円。

25日営業。

夫婦営業。

無借金。

小型店舗。

客席なし。

仮に次の条件とします。

条件想定
月商1,200,000円
営業日25日
1日売上48,000円
営業夫婦
借入なし
家賃100,000円
食材原価率30%

これを計算してみます。

項目金額
売上1,200,000円
食材原価▲360,000円
家賃▲100,000円
包材▲60,000円
水道光熱費▲60,000円
決済・販促費▲40,000円
その他経費▲40,000円
残額540,000円

月商120万円に対して、

約54万円が残る計算です。

もちろんここから税金、社会保険、夫婦の生活費などを考える必要があります。

しかし重要なのは、

同じ月商120万円でも、デリバリー専門店とは利益構造が大きく違う

ということです。


デリバリー専門店と比較すると分かりやすい

前章のモデルでは、

デリバリー専門店の残額は約20万円でした。

今回のテイクアウト専門店は約54万円です。

同じ売上なのに、

34万円の差

があります。

なぜでしょうか。

最大の違いは、

販売するために誰へお金を払うのか

です。

デリバリーでは、売上を作るたびにプラットフォーム関連費用が発生します。

テイクアウトでは、お客様自身が商品を取りに来ます。

そのため販売手数料を大きく抑えられます。


月商120万円の構造を図にするとこうなる

売上120万円に対して、

食材36万円。

家賃10万円。

包材6万円。

その他経費14万円。

残り54万円。

この構造なら、月商300万円、500万円を無理に追いかけなくても、小さな商売として成立する可能性があります。


ただし「54万円儲かった」と考えてはいけない

間借り営業でも触れましたが、ここは重要です。

夫婦2人で営業しています。

つまり、

54万円の中には夫婦2人の労働対価が含まれています。

例えば夫婦合計で月400時間働いているなら、

54万円 ÷ 400時間 = 1時間あたり1,350円

です。

これでは、

「会社員を辞めてまでやる意味があるのか」

という別の問題が出てきます。

だからスモール開業では、

利益だけではなく、

人時生産性を見る必要があります。


売上を増やすより、営業時間を短くするという考え方

ここで発想を変えてみます。

月商120万円を作るために、

朝8時から夜20時まで営業する必要があるでしょうか。

もし、

11時〜14時。

17時〜19時。

この5時間だけで1日4万8,000円売れるならどうでしょう。

同じ月商120万円でも、経営の質はまったく違います。

重要なのは、

何時間店を開けたかではなく、1時間でいくら売ったか。

例えば1日4万8,000円なら、

10時間営業では、

1時間4,800円。

5時間営業なら、

1時間9,600円。

売上は同じでも、生産性は2倍です。

夫婦営業なら、この差は非常に大きい。

だから私は、スモール開業ほど、

売上最大化より営業時間最適化

を考えるべきだと思います。


テイクアウト専門店は「商品数」を増やしすぎない

売上が欲しくなると、メニューを増やしたくなります。

唐揚げ。

ハンバーグ。

カレー。

焼肉。

魚。

パスタ。

丼。

しかし商品が増えるほど、

仕込みが増える。

在庫が増える。

廃棄が増える。

冷蔵庫が必要になる。

調理工程が増える。

提供時間が伸びる。

結果として、小さな店のメリットが消えていきます。

テイクアウト専門店で重要なのは、

少ない食材から、多くの商品を作ること。

例えば、

このような商品設計です。

商品数を増やすのではなく、

食材の使い道を増やす。

この発想が重要になります。


そしてデリバリーを追加する

ここまで考えると、前章とのつながりが見えてきます。

私は、

「テイクアウトか、デリバリーか」

という二択で考える必要はないと思っています。

例えば、

店頭ではテイクアウトを販売する。

暇な時間はデリバリー注文を受ける。

同じ商品。

同じ食材。

同じ厨房。

同じスタッフ。

同じ家賃。

ここから二つの売上を作ります。

デリバリー単独ではプラットフォーム関連費用が重い。

しかし、

すでに家賃も厨房も人も存在する店への追加売上

として考えれば、意味が変わります。


月商120万円を一つのチャネルで作る必要はない

例えば、

店頭テイクアウト80万円。

デリバリー40万円。

合計120万円。

でも構いません。

さらに将来的には、

予約販売。

企業向け弁当。

イベント注文。

オードブル。

店頭販売。

デリバリー。

複数の販売チャネルを持つこともできます。

大切なのは、

一つの厨房から、いくつの売上を作れるか。

です。


間借り・デリバリー・テイクアウトを比較する

ここまで検証した3つを、同じ月商120万円で比較してみます。

項目間借りデリバリー専門テイクアウト専門
月商120万円120万円120万円
初期投資非常に小さい小さい小さい
固定費小さい小さい小さい
販売手数料小さい大きい小さい
立地依存低い高い
営業時間自由度低い高い高い
ブランド自由度低い高い
顧客との直接接点ある弱い強い
想定残額約54万円約20万円約54万円

※今回設定したモデル条件による単純比較です。

こうして見ると、テイクアウト専門店はかなりバランスがいい。

ただし、

お客様が来てくれる立地を選べるか。

ここが最大の勝負になります。


RBRとしての見解

テイクアウト専門店は儲かるのか。

私は、

スモール開業との相性はかなり良い

と考えています。

客席を持たない。

店舗を小さくする。

ホールスタッフを持たない。

借入を小さくする。

夫婦で営業する。

商品を絞る。

そしてお客様に取りに来てもらう。

これだけで、通常の飲食店とはかなり違うコスト構造を作れます。

ただし、安い物件を借りれば成功するわけではありません。

テイクアウトはお客様自身が店まで来なければ売上になりません。

だから必要なのは、

「安い場所」ではなく、「小さいけれど売れる場所」を探すこと。

そして、もう一つ。

テイクアウトだけにこだわる必要もありません。

店頭販売。

予約販売。

企業向け販売。

デリバリー。

オードブル。

一つの小さな厨房から複数の売上を作ればいい。

私は、これからのスモール開業では、

大きな店を作って売上を集めるのではなく、小さな厨房から売上を何本作れるか

という考え方が重要になると思っています。

月商120万円でもいい。

問題は売上の大きさではありません。

120万円売るために、いくら使ったのか。

そして、

120万円売ったあとに、いくら残ったのか。

さらに、

その120万円を夫婦2人が何時間働いて作ったのか。

ここまで見て初めて、その店が本当に儲かっているのかが分かります。

売上を追う前に、

固定費を小さくする。

固定費を小さくしたうえで、

一つの厨房から複数の売上を作る。

私は、それが自己資金の少ない人が飲食店経営へ挑戦する一つの現実的な方法だと考えています。

7.キッチンカーは儲かるのか

次に検証するのは、キッチンカーです。

固定店舗を持たず、車両の中で調理し、イベント会場、オフィス街、商業施設、住宅地などへ移動して販売する。

飲食店開業の中では、比較的少ない資金で始めやすい方法として注目されやすい業態です。

家賃がいらない。

物件を借りなくていい。

場所を変えられる。

売れない場所なら移動できる。

一見すると、かなり合理的に見えます。

では、

キッチンカーは本当に儲かるのでしょうか。

今回も月商120万円で考えてみます。


キッチンカー最大のメリットは「固定店舗を持たなくていい」こと

通常の飲食店では、営業するためにまず物件が必要です。

保証金。

礼金。

仲介手数料。

内装工事。

厨房設備。

空調。

看板。

客席。

こうしたものに大きなお金がかかります。

しかしキッチンカーなら、

基本的には営業できる車両そのものが店舗です。

つまり、

この構造になります。

もちろん車両代は必要です。

しかし、固定店舗を一から作るより初期投資を小さく抑えられるケースは多いでしょう。


メリット① 売れる場所へ移動できる

固定店舗では、一度場所を決めたら簡単には動けません。

人通りが少なかった。

競合が増えた。

周辺環境が変わった。

それでも家賃を払い続けなければなりません。

キッチンカーなら、

平日はオフィス街。

週末はイベント。

昼は大学周辺。

夜は地域イベント。

このように、需要のある場所へ自分から移動できます。

これは固定店舗にはない大きな強みです。


メリット② 家賃負担を小さくできる

キッチンカーでは通常店舗のように毎月20万円、30万円という固定家賃を抱える必要がありません。

もちろん、

駐車場代。

出店料。

イベント手数料。

施設利用料。

などは発生します。

それでも、

毎月必ず高額な店舗家賃を支払う構造ではありません。

売れない時期に固定費が重くのしかかるリスクを小さくできます。


メリット③ 小さな人数で営業しやすい

キッチンカーには客席がありません。

料理を運ぶホールスタッフもいません。

注文を受ける。

調理する。

商品を渡す。

基本的にはこの流れです。

そのため、

夫婦2人。

あるいは1人。

でも営業できます。

人件費を抑えやすい点では、テイクアウト専門店と非常によく似ています。


メリット④ 商品を絞りやすい

キッチンカーではスペースが限られています。

そのため、

メニューを大量に持つことが難しい。

これは一見デメリットですが、経営的にはメリットにもなります。

例えば、

カレー。

唐揚げ。

タコライス。

クレープ。

ハンバーガー。

たこ焼き。

など、主力商品を明確にできます。

商品数を絞れば、

仕込み。

在庫。

廃棄。

オペレーション。

これらを単純化できます。

売れる一品を高速で販売する。

キッチンカーはこの形と非常に相性がいい業態です。


メリット⑤ イベントで一気に売れる可能性がある

キッチンカーは、場所によって売上が大きく変わります。

通常の日なら3万円。

しかし大規模イベントなら、

1日10万円。

20万円。

それ以上。

という売上になる可能性もあります。

つまり、

売れる場所を確保できれば、一日の生産性を大きく上げられる

という特徴があります。


では、キッチンカーのデメリットは何か

ここからが重要です。

キッチンカーは「家賃が安いから簡単」という業態ではありません。

むしろ固定店舗とはまったく違う能力が必要になります。


デメリット① 売る場所を自分で確保し続けなければならない

私はここが最大の問題だと思います。

固定店舗なら、店を開ければそこに店舗があります。

しかしキッチンカーは、

今日はどこで売るのか

から始まります。

イベント。

企業敷地。

商業施設。

大学。

住宅地。

地域祭り。

マルシェ。

出店場所を探し、

応募し、

交渉し、

スケジュールを組む必要があります。

つまりキッチンカーは、

料理を売る前に、売る場所を営業して取らなければならないビジネス

です。

ここは通常の飲食店とは全く違います。


デメリット② 出店料がかかる

家賃がないからといって、場所代がゼロになるわけではありません。

出店場所によって、

固定出店料。

売上歩合。

参加費。

電源代。

清掃費。

などが発生します。

例えば売上10万円の日でも、

出店料2万円。

売上歩合10%。

となれば、かなり大きなコストです。

つまり、

固定家賃が消える代わりに、売るたびに場所代が発生する

という構造になることがあります。


デメリット③ 天候に非常に弱い

雨。

強風。

猛暑。

台風。

寒波。

屋外販売では、天候が売上に直結します。

例えばイベント自体が中止になれば、その日の売上はゼロです。

すでに仕込んだ食材が残る可能性もあります。

通常店舗なら雨でも営業できます。

しかしキッチンカーでは、

天気そのものが経営リスク

になります。


デメリット④ 移動時間は売上を生まない

ここは見落とされやすい部分です。

例えば、

朝8時に仕込み。

10時に出発。

11時に現地到着。

12時〜15時販売。

16時撤収。

17時帰宅。

18時片付け。

販売時間は3時間でも、実際には10時間近く拘束されることがあります。

つまり、

営業時間だけ見れば生産性が高くても、移動・設営・撤収まで含めると人時生産性が下がる

可能性があります。

ここを計算しなければいけません。


デメリット⑤ 車両そのものが故障リスクになる

固定店舗なら、厨房機器の故障があります。

キッチンカーではそれに加えて、

車両故障

があります。

車が動かなければ出店できません。

エンジン。

タイヤ。

バッテリー。

冷却系。

電気系統。

車検。

保険。

修理。

これらもすべて事業コストです。

店舗と車を同時に維持しているようなものです。


デメリット⑥ 売れる場所ほど競争が激しい

当然ですが、

良い出店場所は誰でも欲しがります。

人が多いイベント。

大きな商業施設。

オフィス街。

人気マルシェ。

こうした場所には、多くのキッチンカーが集まります。

つまり、

「移動できるから売れる」

のではありません。

売れる場所を確保できる人が強い。

ここがキッチンカー経営の本質に近いと思います。


では、月商120万円で利益を検証する

ここでも条件を揃えます。

月商120万円。

25日営業。

夫婦営業。

無借金。

仮に次の条件で計算します。

条件想定
月商1,200,000円
営業日25日
1日売上48,000円
営業夫婦
借入なし
食材原価率30%
出店関連費売上の10%

これを計算してみます。

項目金額
売上1,200,000円
食材原価▲360,000円
出店関連費▲120,000円
燃料・移動費▲60,000円
包材▲60,000円
駐車場代▲20,000円
車両維持・保険等▲50,000円
その他経費▲30,000円
残額500,000円

月商120万円に対して、

約50万円が残る計算です。

数字だけ見れば、かなり悪くありません。


ただし、この50万円には「移動労働」が含まれている

ここがキッチンカーの難しいところです。

例えば販売時間は5時間でも、

仕込み。

積み込み。

移動。

設営。

販売。

撤収。

帰宅。

清掃。

まで含めれば、夫婦2人で長時間拘束される可能性があります。

仮に夫婦合計で月450時間働いているなら、

50万円 ÷ 450時間 = 1時間あたり約1,111円

です。

こうなると、

「50万円残ったから儲かっている」

とは簡単には言えません。

スモール開業では、

残額だけでなく、それを作るために何時間使ったか

を見る必要があります。


売上120万円を作る難易度も日によって違う

月商120万円なら、

25日営業で1日平均4万8,000円です。

しかしキッチンカーは、毎日安定して4万8,000円売れるとは限りません。

例えば、

このように、曜日やイベントによって売上が大きく変動します。

つまりキッチンカーでは、

平均売上より、売れる日をどれだけ確保できるか

が重要になります。


キッチンカーは「飲食店経営」とは少し違う能力が必要

私はここをかなり重要だと考えています。

固定店舗なら、

商品。

接客。

オペレーション。

常連づくり。

立地。

こうした能力が重要です。

しかしキッチンカーでは、それに加えて、

出店先を探す。

イベント情報を集める。

主催者と関係を作る。

SNSで出店情報を発信する。

売れる曜日を見つける。

場所ごとに商品を変える。

移動効率を考える。

こうしたスキルが必要になります。

つまり、

料理人であると同時に、営業マンであり、イベント出店事業者でもある

ということです。


私ならキッチンカーを「開業練習」とは考えない

間借り営業なら、

商品を売る。

お客様の反応を見る。

オペレーションを改善する。

本店舗へ移る。

という流れを作りやすい。

しかしキッチンカーの場合、

売上を作る能力のかなりの部分が、

場所を取る能力

に依存します。

固定店舗へ移った瞬間、その能力がそのまま使えるとは限りません。

だから、

「将来自分の飲食店を開きたいから、まずキッチンカー」

という考え方は、私は少し慎重に見ます。

もちろん経験にはなります。

しかし、

キッチンカーで成功する能力と、固定店舗で成功する能力は完全には同じではありません。


間借り・デリバリー・テイクアウト・キッチンカーを比較する

ここまでのモデルを並べてみます。

項目間借りデリバリー専門テイクアウト専門キッチンカー
月商120万円120万円120万円120万円
初期投資非常に小さい小さい小さい中程度
固定費小さい小さい小さい小さい
販売手数料小さい大きい小さい出店料あり
立地依存低い高い出店場所依存
営業自由度低い高い高い
移動時間なしなしなし大きい
天候影響小さい小さい大きい
顧客との接点ある弱い強い強い
想定残額約54万円約20万円約54万円約50万円

※今回設定した仮定条件による比較です。

数字だけ見れば、キッチンカーは十分成立します。

しかし、

数字に出にくい労働負担が大きい

という特徴があります。


RBRとしての見解

キッチンカーは儲かるのか。

条件が良ければ、十分儲かる可能性はあります。

固定店舗を持たない。

家賃を抑える。

少人数で営業する。

メニューを絞る。

売れるイベントへ出る。

これがうまく回れば、非常に高い生産性を作れるでしょう。

ただし私は、

「家賃がないから簡単」という理由だけで選ぶ業態ではない

と考えています。

キッチンカーには、

場所を探す。

場所を取る。

移動する。

設営する。

撤収する。

天気を読む。

イベントごとの客層を読む。

という、固定店舗にはない仕事があります。

つまり、

飲食店を経営するというより、移動販売事業を経営する

という感覚に近い。

だから、自分が将来的に固定店舗を開きたいのであれば、

キッチンカーを始める前に考えるべきです。

その経験は、本開業につながるのか。

それとも、

キッチンカーという別の商売を一から覚えることになるのか。

私は、スモール開業では「安く始められるか」だけではなく、

次の一手につながる経験になるか

まで考える必要があると思っています。

キッチンカーは面白い。

条件次第では利益も出る。

しかし、

誰にでも向いている万能なスモール開業ではありません。

売れる商品を作る力だけでなく、

売れる場所を取り続ける力。

そこまで持って初めて成立する業態なのです。

8.RBRならどう開業するか

ここまで、

間借り。

デリバリー専門店。

テイクアウト専門店。

キッチンカー。

それぞれのメリット、デメリット、利益構造を見てきました。

では、

もし今、私自身が自己資金の少ない状態から飲食店を開業するなら、どうするのか。

私はかなり明確です。

華やかな店は作りません。

駅前にも出ません。

広い店も借りません。

客席すら、ほとんど作らないでしょう。

私なら、こうします。

項目RBRならこうする
店舗面積5坪以下
立地郊外B級立地
家賃5万円以下
基本業態テイクアウト専門店
販売①店頭販売
販売②Uber Eats
販売③出前館
販売④その他デリバリー
人員夫婦・少人数
客席原則持たない
借入可能な限り小さくする

ポイントは、

小さな店を作ることではありません。

一つの小さな厨房から、

複数の売上を作ることです。


私なら5坪以下にする

一般的な飲食店を開業しようとすると、

20坪。

30坪。

40坪。

どうしてもある程度の広さを考えてしまいます。

しかし広い店には、広い店なりのコストが発生します。

家賃。

内装。

空調。

照明。

清掃。

修繕。

客席設備。

そして、その店を回すための人件費。

店を大きくした瞬間から、

売上を作り続けなければ維持できない経営

になります。

だから私は逆から考えます。

「何坪あれば理想の店が作れるか」

ではありません。

「何坪まで小さくできるか」

です。

5坪しかなければ、できないことは増えます。

しかし、

やらなくていいことも増えます。

客席を作らない。

ホールスタッフを置かない。

大きなトイレを作らない。

過剰な内装をしない。

大量の食器を持たない。

広い倉庫を持たない。

私は、開業初期ならこの制約をむしろ武器にします。


郊外のB級立地を選ぶ

そして私は、駅前一等地には行きません。

狙うのは、

郊外のB級立地です。

駅から少し遠い。

メイン道路から一本入っている。

人通りもそれほど多くない。

以前のテナントが撤退している。

何年も空いている。

普通の飲食店経営者なら、

「ここでは売れない」

と避けるような物件です。

ただし、

完全に人がいない場所を選ぶという意味ではありません。

重要なのは、

店頭販売がある程度成立し、なおかつデリバリー商圏として人口が存在する場所

です。

私が狙うのは、

「悪い立地」ではありません。

通常の飲食店には悪いが、この商売には使える立地

です。


なぜ家賃5万円以下なのか

私は、ここをかなり重要視します。

月商120万円を想定したとき、

家賃5万円なら、

売上に対する家賃比率は約4%です。

仮に多少売上が落ちて月商80万円になっても、家賃5万円なら耐えられます。

しかし家賃20万円ならどうでしょう。

売上が落ちても、

毎月20万円は必ず出ていきます。

だから独立初期ほど、

売上を増やすことより、死なない固定費を作ること

を優先します。

私は、

「この物件なら月商300万円売れそう」

よりも、

「月商100万円でも潰れない」

を選びます。


私ならテイクアウト専門店にする

業態の中心は、

テイクアウトです。

理由は非常に単純です。

客席を持たなければ、

ホールスタッフがいりません。

大きな空調設備もいりません。

客席内装もいりません。

テーブルも椅子もいりません。

食器も最低限でいい。

そして何より、

お客様に取りに来てもらえば、デリバリーの高い販売手数料も必要ありません。

だから経営の中心は店頭販売に置きます。

ここで利益を作ります。


しかし、テイクアウトだけにはしない

ここが重要です。

私は、

「テイクアウト専門店だからテイクアウトだけ売る」

とは考えません。

店頭販売だけでは、

その店の前を通る人。

その店を知っている人。

その店まで買いに来られる人。

ここに商圏が限定されます。

だから、

Uber Eatsを入れます。

出前館も入れます。

地域で利用できるのであれば、その他のデリバリーサービスも使います。

一つの店舗なのに、複数の売り場を持つわけです。


私が作りたいのは「店」ではなく「厨房」

発想としてはこうです。

立派なレストランを作りたいわけではありません。

売上を生む小さな厨房を作る。

これが私の考え方です。

一つの家賃。

一つの厨房。

同じ冷蔵庫。

同じフライヤー。

同じ食材。

同じスタッフ。

そこから、

店頭販売。

Uber Eats。

出前館。

その他デリバリー。

複数の売上を作ります。


デリバリーの手数料は高くても構わない

ここまでの記事では、

デリバリーはプラットフォーム関連費が大きいと書きました。

その考えは変わりません。

だから私は、

デリバリーを主役にしません。

主役はテイクアウトです。

デリバリーは、

すでに存在する厨房と人員を使って追加売上を作るために使います。

例えば、

店頭販売で月80万円。

Uber Eatsで20万円。

出前館で15万円。

その他デリバリーで5万円。

これで月商120万円です。

売上チャネル月商想定
店頭テイクアウト80万円
Uber Eats20万円
出前館15万円
その他デリバリー5万円
合計120万円

私は、この方が現実的だと思います。

120万円すべてを店頭だけで作ろうとしない。

120万円すべてをUber Eatsだけで作ろうともしない。

複数の細い売上を束ねて、月商120万円を作る。

この発想です。


さらに複数ブランドを入れる

もし厨房能力に余裕があるなら、私はデリバリー上で一つのブランドだけにこだわりません。

例えば主力商品が唐揚げだとします。

同じ食材から、

唐揚げ弁当。

油淋鶏丼。

チキン南蛮。

唐揚げ専門。

ヤンニョムチキン。

こうしたブランド展開も考えられます。

重要なのは、

食材を増やさないことです。

店を増やすのではありません。

厨房を増やすのでもありません。

売り方を増やす。

ここがポイントです。


売れない時間帯は、無理に営業しない

通常の飲食店は、

店を借りたら長時間営業したくなります。

昼も開ける。

夜も開ける。

営業時間を長くする。

しかし私は、最初からそうしません。

例えば、

昼が売れるなら昼だけ。

夜が売れるなら夜だけ。

デリバリーが強い時間だけ開ける。

重要なのは、

営業時間ではなく、人時生産性です。

1日4万8,000円売るとして、

12時間かけて売るのか。

6時間で売るのか。

同じ売上でも全く違います。

開業初期なら、

売れない時間に店で待つ必要はありません。


私なら「人がやらない時間」も試す

B級立地なら、正面から一等地と戦う必要はありません。

例えば、

早朝。

14時〜17時。

深夜。

通常の飲食店が閉まっている時間帯。

デリバリー上で競合が減る時間帯。

こうした時間も検証します。

大手や繁盛店と、

同じ場所。

同じ商品。

同じ営業時間。

で戦う必要はありません。

弱い店ほど、

競争相手が少ない場所と時間を選ぶべきです。


そして暇な時間は、店にいない

ここは私ならかなり徹底します。

注文がほとんど入らない時間に、

夫婦2人で厨房に立って待つ。

私はこれを非常にもったいないと考えます。

例えば、

昼営業が終わった。

夜営業まで4時間ある。

その間に注文がほとんど入らない。

それなら、

仕込みを終わらせて、

買い出しをする。

営業活動をする。

SNSを作る。

何でもいい。

重要なのは、

自分の1時間にも原価がある

と考えることです。

売上がない店内で待つことが仕事ではありません。

利益を増やす行動をすることが経営です。


このモデルの最大の強みは「失敗しても死なないこと」

私がこの開業方法を選ぶ一番の理由はここです。

例えば、

家賃5万円。

5坪以下。

夫婦営業。

大きな借入なし。

客席なし。

豪華な内装なし。

この状態なら、

売上が計画通りいかなかったとしても、傷は小さくできます。

商品を変える。

デリバリーブランドを変える。

営業時間を変える。

店頭商品を変える。

販売チャネルを変える。

場合によっては撤退する。

そして次へ行く。

これができます。

開業で一番怖いのは、

失敗することではありません。

失敗したあと、

借金と高い固定費のせいで次の挑戦ができなくなることです。


月商120万円ならどうなるか

仮に次の条件で考えてみます。

条件想定
月商120万円
店舗面積5坪以下
家賃5万円
人員夫婦
客席なし
店頭売上80万円
デリバリー売上40万円
食材原価率30%

例えば単純化して、

店頭80万円。

デリバリー40万円。

デリバリー関連費を35%と仮定します。

すると、

デリバリー関連費は、

40万円 × 35%=14万円。

売上全体120万円に対すると、

約11.7%

です。

ここが重要です。

デリバリーだけで120万円売れば、関連費は42万円。

しかしデリバリーを40万円だけ使えば14万円で済みます。

つまり、

デリバリー比率をコントロールできる。


RBRモデルを簡易検証する

項目金額
売上1,200,000円
食材原価30%▲360,000円
デリバリー関連費▲140,000円
家賃▲50,000円
包材▲60,000円
水道光熱費▲50,000円
決済・販促等▲40,000円
その他経費▲40,000円
残額460,000円

ざっくり、

月46万円。

もちろん、この数字は仮定です。

実際にはデリバリー比率、商品単価、原価率、広告費、包材費などで変わります。

ただ私が見ているのは、

46万円という金額そのものではありません。

重要なのは、

家賃5万円しか背負っていない

ということです。


月商が落ちても耐えられる店を作る

例えば予定通り120万円売れず、

月商80万円だったとします。

通常店舗なら、

家賃20万円。

借入返済。

社員人件費。

リース。

などによって一気に苦しくなります。

しかし、

家賃5万円。

夫婦営業。

無借金。

なら、

まだ修正する時間があります。

これが私は非常に重要だと思っています。

飲食店は、

開業した瞬間に完成するものではありません。

商品を変える。

価格を変える。

営業時間を変える。

販路を変える。

そうやって改善していきます。

だから、

改善するまで生き残れる店を作る。

これが開業初期では何より重要です。


私はこの店を一生やるつもりではない

そして、ここがこの開業モデルの最も重要なところです。

私は、

5坪のテイクアウト専門店を最終ゴールにはしません。

ここで、

商売を覚える。

商品を磨く。

デリバリーを覚える。

集客を覚える。

お客様を作る。

そして何より、

現金を貯める。

例えば毎月30万円ずつキャッシュを積み上げられれば、

1年で360万円。

2年で720万円。

3年で1,080万円です。

もちろん現実には税金や生活費がありますから、単純にはいきません。

それでも、

大きな借金を抱えて返済するのではなく、

小さな商売から次の開業資金を作る

という順番にできます。


RBRならこう考える

つまり、

小さく開業することが目的ではありません。

大きく失敗しないために、

小さく始める。

そこで商売を覚える。

利益を残す。

現金を作る。

そして、

次に進む。


RBRとしての見解

私なら、

5坪以下。

郊外B級立地。

家賃5万円以下。

テイクアウト専門。

店頭販売。

Uber Eats。

出前館。

その他デリバリー。

この組み合わせから始めます。

理由は、

「一番儲かりそうだから」

だけではありません。

失敗しても致命傷になりにくいからです。

そして、

成功したときには次へ進めるからです。

大きな店。

立派な内装。

一等地。

大きな厨房。

最初からそれを持つ必要はありません。

最初に必要なのは、

お客様がお金を払ってくれる商品を作れること。

そして、

その商売から現金を残せること。

これだけです。

開業とは、

夢の店を完成させることではありません。

経営者として生き残るためのスタートです。

だから私なら、

最初の店には夢を詰め込みません。

利益が残る仕組みを詰め込みます。

そして、その小さな厨房で現金を積み上げ、

十分な力がついたところで、

本当にやりたかった飲食店を作ります。

それが私なら選ぶ、

スモール開業の使い方です。

8.さらに私ならこうする

前章では、

5坪以下。

郊外B級立地。

家賃5万円以下。

テイクアウト専門。

Uber Eats。

出前館。

その他デリバリー。

店頭販売。

という形で開業すると書きました。

しかし、私ならもう一つやります。

それが、

お客様が少ない時間は、自分が配達員として走る。

という方法です。

飲食店を開業すると、多くの人はこう考えます。

店を開けている以上、店にいなければならない。

お客様が来るかもしれない。

注文が入るかもしれない。

だから暇でも店で待つ。

しかし私は、スモール開業の初期段階であれば、この考え方にこだわりません。

店が暇なら、店で待つより利益を取りに行く。

私はそう考えます。


暇な時間は「無料」ではない

例えば、

14時から17時まで店が暇だとします。

店頭のお客様はほとんど来ない。

デリバリー注文も少ない。

それでも夫婦2人で店に残っている。

この3時間、

売上はほとんどありません。

しかし、

人の時間は使っています。

電気も使います。

空調も動いています。

つまり、

売上がない時間にもコストは発生しています。

飲食店では、この「待っている時間」を当たり前に受け入れてしまいがちです。

私は、ここを変えます。


売上を待つのではなく、利益を取りに行く

例えば昼営業が終わり、

次のピークが17時以降だとします。

14時から16時30分まで注文がほとんど入らない。

それなら、

片方が店に残る。

もう片方は配達員として走る。

あるいは、注文受付方法や営業設計次第では一時的に店を閉めて、夫婦で別の仕事をする。

重要なのは、

「店を開けている時間=仕事」ではない

ということです。

経営者の仕事は、

店の中にいることではありません。

利益を作ることです。


例えば3時間走ったらどうなるか

仮に、

1日3時間。

月20日。

配達員として走るとします。

月60時間です。

ここで仮に、経費控除前で1時間1,500円相当の売上を作れたとします。

すると、

60時間 × 1,500円 = 9万円

です。

月9万円。

年間なら、

108万円。

もちろん、実際の収入は地域、時間帯、需要、インセンティブ、車両コストなどによって変わります。

しかし私が言いたいのは、金額そのものではありません。

店で売上ゼロのまま3時間待つのか。

その3時間を別の売上に変えるのか。

この差です。


小さな商売では「空き時間」まで商品にする

私はスモール開業では、

店舗。

厨房。

商品。

だけを資産として考えません。

自分の時間も資産です。

例えば、

通常の飲食店なら、

暇な時間は「待機時間」です。

しかし私なら、

暇な時間を別事業の営業時間に変えます。

これだけで、同じ1日の意味が変わります。


なぜ配達員なのか

理由は単純です。

まず、

初期投資がほとんど必要ありません。

次に、

好きな時間に動きやすい。

そして、

店のピークタイムとずらして働くことができます。

さらに私は、もう一つ大きな意味があると思っています。

それは、

自分自身がデリバリー市場を知ることができる

ということです。

配達員として走れば、

どのエリアから注文が多いのか。

どの時間帯が強いのか。

どんな店から注文が多いのか。

どんな商品が動いているのか。

どんな住宅地に需要があるのか。

こうしたものが実地で見えてきます。

つまり、

単なる副収入ではありません。

自分のデリバリー事業を理解する市場調査にもなる。

私はここにも価値を感じます。


自分の商圏を体で覚える

デリバリー専門店やテイクアウト店をやるなら、

商圏理解は非常に重要です。

例えば、

この住宅地は夜の注文が強い。

このエリアはファミリー需要が多い。

この辺りはマンションが多い。

ここはランチ需要が強い。

この道路は渋滞する。

このエリアは配達効率が悪い。

こうしたことは、地図だけを見ていても完全には分かりません。

しかし自分で走れば分かります。

だから私は、

配達員として働くこと自体を、商圏調査と考えます。

自分の店で売る。

自分で届ける側も経験する。

市場の両側を見る。

これは、デリバリーを事業に使う経営者にとってかなり大きな経験になります。


ただし「店を放置する」という意味ではない

もちろん、

店に注文が入る時間帯に配達へ行ってしまえば本末転倒です。

重要なのは、

時間帯ごとの売上を把握したうえで動くこと

です。

例えば1か月営業してみる。

時間帯別売上を見る。

すると、

11時〜14時は強い。

14時〜16時は弱い。

17時〜20時は強い。

という傾向が見えてきます。

なら、

こうすればいい。

感覚で動くのではありません。

売上データを見ながら、人の時間を配置する。

これはシフト管理と同じです。


夫婦営業だからこそできる

この方法は、従業員を何人も抱えている店舗では簡単ではありません。

しかし夫婦営業なら柔軟に動けます。

例えば、

夫が配達。

妻が店。

ある日は逆。

ピークタイムは2人。

暇な時間は1人。

こうした運営ができます。

つまり夫婦2人を、

常に店内へ固定しない。

時間帯ごとに最も利益が出る場所へ配置する。

私は、この考え方をします。


月9万円でも意味は大きい

スモール開業初期では、

月9万円の追加キャッシュは決して小さくありません。

例えば前章のRBRモデルで、

店舗から月46万円の残額が出たとします。

そこに配達員として9万円を作れれば、

合計55万円。

さらに生活費を30万円に抑えられれば、

単純計算では月25万円を残せます。

項目金額
店舗からの残額46万円
配達収入9万円
合計55万円
生活費▲30万円
キャッシュ積立25万円

年間なら、

300万円。

2年間なら、

600万円。

もちろん税金や社会保険、車両費などがありますから、そのまま貯まるわけではありません。

それでも、

月5万円。

月10万円。

月15万円。

この追加キャッシュを軽く見てはいけません。


この店の目的は「大繁盛」ではない

ここで、この記事全体の考え方につながります。

この5坪の店で、

月商500万円を目指す必要はありません。

行列店になる必要もありません。

SNSでバズる必要もありません。

目的は、

次の本開業へ進むためのキャッシュを作ることです。

だから私は、

店舗売上だけにこだわりません。

店舗で利益を作る。

デリバリーで利益を作る。

自分自身も空き時間に利益を作る。

使える資産をすべて使います。


RBRなら「店の売上」と「自分の収入」を分けて考える

例えば、

私は、

「飲食店を開業したから、飲食店の売上だけで生きなければならない」

とは考えません。

独立初期の目的がキャッシュ形成なら、

合法的に、合理的に、稼げる方法を組み合わせればいい。

その結果、

店舗から40万円。

配達から10万円。

合わせて50万円。

それでいいのです。


売上100万円の店でも、経営者が金を持っていれば強い

飲食店業界では、

売上の大きな店がすごく見えます。

月商500万円。

月商1,000万円。

しかし、

借入返済。

高い家賃。

社員人件費。

リース。

税金。

さまざまな支払いで現金が残らない店もあります。

一方、

月商100万円しかなくても、

固定費が低い。

借金がない。

別収入もある。

毎月現金が積み上がる。

こちらの方が、独立初期では強い場合があります。

だから私が見るのは、

売上ではなく、現預金です。


キャッシュが貯まれば、選択肢が増える

300万円ある。

500万円ある。

1,000万円ある。

これだけで次の開業は大きく変わります。

物件を選べる。

融資条件も変わる。

設備を選べる。

開業後の運転資金も持てる。

売上が立ち上がるまで待てる。

何より、

嫌な物件を断れる。

キャッシュがない人ほど、

「ここしか借りられない」

「この条件でやるしかない」

という開業になりがちです。

だから私は、

本当にやりたい店を作る前に、

選択肢を買うための現金を作ります。


私ならこうする

これが、私なら選ぶ開業方法です。


RBRとしての見解

私は、

店が暇なのに、経営者まで暇になる必要はない

と思っています。

お客様がいない。

注文がない。

だったら、

売上が来るのを待つのではなく、

自分から利益を取りに行けばいい。

配達でもいい。

営業でもいい。

販促でもいい。

企業向け弁当の契約を取りに行ってもいい。

何でもいいのです。

重要なのは、

自分の時間を売上ゼロのまま放置しないこと。

独立初期は特にそうです。

店を守る。

生活を守る。

現金を増やす。

そして、

次の挑戦へ進む。

私は、

最初から「経営者らしく振る舞う」必要などないと思っています。

店主でもいい。

料理人でもいい。

配達員でもいい。

営業マンでもいい。

その時その時で、

最もキャッシュを生む場所に自分を配置する。

それでいい。

スモール開業の目的は、

格好いい経営者になることではありません。

生き残ること。

そして、

次に進めるだけの現金を持つこと。

私なら、そこに徹底的にこだわります。

10.スモール開業はゴールではない

ここまで、スモール開業について見てきました。

間借り。

デリバリー専門店。

テイクアウト専門店。

キッチンカー。

そして私なら、

5坪以下。

郊外B級立地。

家賃5万円以下。

テイクアウト+複数デリバリー。

さらに暇な時間には、自分自身が配達員として走る。

そこまでやると書きました。

しかし、ここで一つ大切なことがあります。

私は、

スモール開業そのものを夢にする必要はない

と思っています。

むしろ今回想定しているようなスモール開業は、

本命ではありません。

ゴールでもありません。

資金を作るための手段です。


「小さく始めること」が目的になってはいけない

最近は、

「小さく始めよう」

「固定費を抑えよう」

「間借りから始めよう」

という考え方があります。

私は、それ自体は非常に合理的だと思っています。

しかし、

小さく始めることと、

小さな商売をずっと続けることは、

まったく別の話です。

例えば、

5坪。

家賃5万円。

夫婦2人。

テイクアウト専門。

月商120万円。

毎月ある程度の利益が残る。

生活もできる。

そこで満足してしまえば、その商売が最終形になります。

もちろん、

それを本人が望んでいるのであれば何の問題もありません。

しかし、

本当は20坪の店をやりたい。

自分の理想のレストランを作りたい。

スタッフを雇いたい。

もっと大きな商売をしたい。

そう考えているのであれば、

5坪の店に居続けることが目的ではないはずです。


スモール開業の目的は「現金を作ること」

私なら、最初から目的を明確にします。

この店で、

有名になりたいわけではない。

立派な店を作りたいわけでもない。

長く続けること自体が目的でもない。

目的は一つ。

キャッシュを積み上げることです。

例えば、

小さく開業
 ↓
固定費を抑える
 ↓
利益を残す
 ↓
生活費を抑える
 ↓
現金を積み上げる
 ↓
300万円
 ↓
500万円
 ↓
1,000万円
 ↓
本開業

この流れです。

だから私は、

最初の店に夢を詰め込みません。

夢は、

金が貯まってから実現すればいい。


最初から理想の店を作ろうとするから危なくなる

飲食店を開業するとき、多くの人は最初から完成形を作ろうとします。

駅前。

20坪。

30坪。

おしゃれな内装。

立派な厨房。

新品の厨房機器。

看板。

家具。

食器。

スタッフ。

そして気が付けば、

開業前に800万円。

1,000万円。

1,500万円。

という資金が必要になる。

自己資金だけでは足りないので借金をする。

すると、

店を開けた瞬間から返済が始まります。

まだお客様が来るかどうかも分からない。

商品が本当に売れるかも分からない。

それなのに、

完成形だけは先に作ってしまう。

私は、この順番が怖いと思っています。


夢を先に買うのではなく、夢を買える金を先に作る

私は順番を逆にします。

最初から夢の店を作るのではありません。

まず、

夢の店を作れるだけの経営力と現金を作る。

そのためにスモール開業を使います。

商品を売る経験。

原価を管理する経験。

集客する経験。

デリバリーを運営する経験。

常連さんを作る経験。

売上を作る経験。

利益を残す経験。

そして、

現金を積み上げる経験。

これらを小さなリスクで身につけます。

そのうえで本開業へ進みます。


300万円持っている人と、1,000万円持っている人では開業が変わる

開業資金が少なければ、選択肢も少なくなります。

この物件しか借りられない。

中古設備しか買えない。

運転資金も少ない。

売上が立ち上がるまで待てない。

だから、

開業直後から売上を追いかけなければならない。

しかし現金を持っていれば違います。

良い物件が出るまで待てます。

嫌な契約条件を断れます。

必要な設備には投資できます。

開業後の運転資金も持てます。

売上が想定より遅れても耐えられます。

つまり、

現金は設備を買うためだけのものではありません。

経営者に「待つ」「断る」「選ぶ」という権利を与えてくれます。

私は、ここが非常に重要だと思っています。


スモール開業で作るのは開業資金だけではない

もう一つあります。

スモール開業で作るのは、

お金だけではありません。

実績です。

例えば2年間、

月商120万円。

赤字なし。

借入返済なし。

現金500万円。

商品も確立。

リピーターも存在。

こんな状態で本開業する人と、

会社を辞め、

初めて飲食店を経営し、

自己資金300万円と融資700万円で、

いきなり1,000万円の店を作る人。

どちらが本開業後に強いでしょうか。

私は前者を選びます。

なぜなら、

すでに一度、

自分の力で商売を成立させた経験があるからです。


失敗するなら、小さいうちに失敗する

これもスモール開業の大きな役割です。

商品が売れない。

価格設定を間違えた。

集客できない。

原価が高すぎる。

夫婦営業がうまくいかない。

そもそも飲食店経営に向いていなかった。

こうした問題は、

実際に商売をしてみなければ分からないことがあります。

だったら、

1,000万円使ってから知る必要はありません。

50万円。

100万円。

200万円。

小さな投資の段階で気付けばいい。

私は、

失敗しないことより、

安く失敗すること

の方が大切だと思っています。


スモール開業には「卒業条件」を作る

そして私なら、開業前から卒業条件を決めます。

例えば、

現預金1,000万円。

商品が完成している。

月商が安定している。

常連客がいる。

次の店でも再現できる数字がある。

良い物件が見つかった。

そこまで来たら、

スモール開業から卒業する。

なんとなく続けません。

居心地がいいから続ける。

生活できるから続ける。

借金がないから続ける。

それでは、いつまでも次へ進めません。

最初から、

この店は本開業までの期間限定店舗

くらいの感覚でいいと思っています。


だから売上を無理に伸ばす必要もない

例えば5坪の店が月商120万円を安定して作り、

毎月しっかり現金を残せている。

そこで、

月商200万円にしよう。

300万円にしよう。

と無理に売上を伸ばす必要があるでしょうか。

売上を伸ばすために、

アルバイトを雇う。

設備を増やす。

営業時間を伸ばす。

別の物件を借りる。

すると固定費が増えます。

それなら、

120万円で十分利益が残るなら、そのまま現金を貯めた方がいい。

この店の目的は、

売上記録を作ることではありません。

本命の店へ進む資金を作ることだからです。


スモール開業は「修行」でもある

私は、

飲食店で何年働いたから独立できる、

とは考えていません。

料理ができる。

接客ができる。

店長ができる。

それと、

会社を経営できることは別です。

スモール開業では、

売上。

原価。

家賃。

税金。

資金繰り。

販促。

集客。

商品開発。

顧客管理。

すべて自分で経験できます。

つまり、

お金を貯めながら経営を学べる。

ここにも大きな意味があります。


本命開業までの「助走期間」と考える

私はスモール開業を、

こう位置づけます。

スモール開業は、

ゴールではありません。

助走です。

助走なのだから、

格好良くなくていい。

狭くてもいい。

立地が悪くてもいい。

客席がなくてもいい。

自分で配達してもいい。

重要なのは、

次に飛ぶための速度を作れるかどうかです。


RBRとしての見解

スモール開業は、

夢ではありません。

本命でもありません。

私は、

資金を作るための手段

として使います。

だから、

最初の店に見栄を張らない。

広い店を借りない。

高い家賃を払わない。

豪華な内装をしない。

人を抱えない。

借金を背負わない。

まず小さく商売する。

自分で売る。

自分で届ける。

利益を残す。

現金を積み上げる。

商売を覚える。

そして、

十分な資金と経営力を持ったところで、

本当にやりたかった店を作る。

私は、その順番でいいと思っています。

むしろ、

その方がいい。

飲食店開業で最初に叶えるべき夢は、

立派な店を持つことではありません。

次の挑戦ができるだけの現金を持つことです。

スモール開業に成功したら、

そこに居続けるのではありません。

卒業する。

その先に、

本当の開業があります。

11.RBRとしての最終見解――スモール開業で「経営者」になれ

ここまで、スモール開業について書いてきました。

5坪以下。

家賃5万円以下。

テイクアウト。

デリバリー。

夫婦営業。

暇なら自分で配達する。

利益を残して、キャッシュを積み上げる。

しかし最後に、一つだけ伝えておきたいことがあります。

私は、

そんな開業を一生続けろと言っているわけではありません。

むしろ逆です。

できるだけ早く卒業してください。

私がスモール開業を勧める本当の理由は、開業資金を作るためだけではありません。

経営者になるためです。


まず「確実に評価されるメニュー」を持て

飲食店を始めるなら、最初に必要なのは店舗ではありません。

立派な厨房でもありません。

おしゃれな内装でもありません。

まず、

お客様から確実に評価されるメニューを一つ持つことです。

ここで重要なのは、

「自分が美味しいと思う料理」

ではありません。

料理人仲間から褒められる料理でもありません。

お金を払ったお客様から評価され、もう一度買ってもらえるメニューです。

これには大きな違いがあります。

料理を作れることと、

商品を作れることは違います。

どれだけ料理が美味しくても、

価格が合っていない。

量が合っていない。

見せ方が悪い。

商品名が弱い。

写真で魅力が伝わらない。

提供に時間がかかりすぎる。

デリバリーすると品質が落ちる。

そもそも、その地域のお客様が求めていない。

これでは商売になりません。

だからスモール開業の間に、

「料理」を「売れる商品」に変える経験をしてください。

売る。

評価される。

改善する。

もう一度売る。

リピートされる。

ここまで来て初めて、

そのメニューはあなたの武器になります。


広告を覚えろ

良い商品を作れば、お客様が勝手に見つけてくれる。

そんなことはほとんどありません。

店を作った。

看板を出した。

Instagramを始めた。

Uber Eatsに掲載した。

それだけで売れるほど商売は甘くありません。

広告を出す。

写真を変える。

文章を変える。

価格を変える。

クーポンを試す。

反応を見る。

数字を見る。

また変える。

スモール開業の間に、

「どうすれば知らない人に自分の商品を買ってもらえるのか」

を徹底的に学ぶべきです。

本開業してから広告を勉強するのでは遅い。

小さいうちに失敗してください。

1万円使って失敗する。

3万円使って失敗する。

そして、

どこへ金を使えばお客様が動くのかを知る。

この経験は、本開業したときに必ず武器になります。


市場を知れ

そして、自分の店だけを見ないことです。

商売は、自分一人でやっているわけではありません。

お客様がいる。

競合店がいる。

大手チェーンがいる。

新しいサービスが生まれる。

物価が変わる。

人件費が変わる。

消費者の生活が変わる。

流行も変わる。

その中で自分の店が存在しています。

だから、

市場を見てください。

何が売れているのか。

何が売れなくなったのか。

なぜあの店には人がいるのか。

なぜこの店は閉店したのか。

大手は何を始めたのか。

お客様はどこへ移動したのか。

自分の店だけを見ていても、経営は分かりません。


自分のスコトーマを減らせ

そして、これは私自身が非常に重要だと考えていることです。

人には、

見えているつもりで、見えていないものがあります。

スコトーマ。

心理的盲点です。

「この料理なら絶対売れる。」

「この立地なら大丈夫。」

「うちの接客は悪くない。」

「値段が高いから売れないんだ。」

「最近は景気が悪いから仕方ない。」

経営者自身がそう思い込んだ瞬間、他の可能性が見えなくなることがあります。

だから、

数字を見る。

お客様の声を聞く。

競合を見る。

市場を見る。

自分とは違う意見を聞く。

そして、

自分が見えていないものがあることを前提に経営する。

スモール開業は、その訓練をする期間でもあります。


ゴールを明確にしろ

そして、

「いつか良い店を持ちたい」

では足りません。

いつまでに。

いくら貯めるのか。

どんな店を作るのか。

どれくらいの売上を作るのか。

どれくらいの利益を残すのか。

そのために今、何をするのか。

ゴールを明確にしてください。

例えば、

3年以内に現預金1,000万円を作り、本命店舗へ移る。

ここまで決めれば、今やることが変わります。

月10万円残せばいいのか。

30万円必要なのか。

営業時間を増やすべきなのか。

配達へ行くべきなのか。

広告へ投資すべきなのか。

すべての判断基準ができます。

ゴールがあるから、今日の行動が決まる。


コンフォートゾーンを広げろ

最初は怖いと思います。

広告なんて分からない。

数字も苦手。

SNSも分からない。

デリバリーもやったことがない。

営業なんてしたことがない。

人前で発信するのも嫌だ。

でも、

経営者になったら全部やる可能性があります。

だからやる。

分からないから勉強する。

怖いから小さく試す。

できるようになる。

すると、

以前は怖かったことが普通になります。

これを繰り返す。

自分が普通にできる範囲を広げ続ける。

私は、それが経営者としてのコンフォートゾーンを拡張することだと考えています。


そして「思ったよりうまくいかない」を経験しろ

これは非常に重要です。

実際に商売をすると、

驚くほどうまくいかないことがあります。

自信のあった商品が売れない。

広告を出しても反応がない。

雨が降っただけで売上が落ちる。

急にデリバリー注文が止まる。

昨日売れた商品が今日は売れない。

お客様から思ってもいなかった指摘を受ける。

経営とは、そういうものです。

だから、

本命店舗を作る前に経験しておけばいい。

小さい店で失敗する。

考える。

直す。

また失敗する。

また直す。

その繰り返しで、

「うまくいかないことが普通」という感覚を身につける。

これは、本開業したときに大きな財産になります。


他の飲食店経営者から学べ

自分一人の経験だけでは足りません。

自分が10年かけて失敗しなければ分からないことを、

誰かがすでに失敗して発信しているかもしれません。

本を読む。

記事を読む。

動画を見る。

経営者の発信を見る。

繁盛店へ行く。

閉店した店について考える。

大手企業の決算を見る。

他の経営者と話す。

何でもいい。

重要なのは、

自分の経験だけで経営を完成させようとしないことです。

他人の経験を借りればいい。

成功事例だけではありません。

失敗事例こそ勉強になります。

そして、

他人の考えに触れることは、

自分のスコトーマを減らすことにもつながります。


ワークライフバランスを一度捨てる覚悟もいる

ここは、会社員時代の感覚をそのまま持ち込まない方がいいと私は考えています。

会社員なら、

勤務時間が終われば仕事は終わる。

休日は休日。

仕事とプライベートを分ける。

それは一つの働き方です。

しかし事業主になれば、少なくとも立ち上げ期は同じようにはいかないことがあります。

店が暇なら配達する。

帰宅して広告を考える。

休日に他店を見る。

夜に数字を確認する。

朝に新商品を考える。

街を歩いていても、

「あの店はなぜ流行っているんだろう」

と考える。

私が言いたいのは、

24時間働けということではありません。

仕事と人生を完全に切り離して考える感覚だけでは、事業を立ち上げるのは難しいことがある

ということです。

私はこれを、

Work as Life

だと考えています。

仕事も人生の一部。

学ぶことも人生。

商売を考えることも人生。

経営者として成長することも人生。

だからこそ、自分の意思で時間を使う。


この世の中は等価交換だと認めろ

何かを得ようとすれば、

何かを差し出す必要があります。

知識が欲しければ、勉強する時間が必要です。

技術が欲しければ、練習する時間が必要です。

お金を作りたければ、価値を提供する必要があります。

店を大きくしたければ、それだけの能力が必要です。

経営者になりたければ、

会社員時代とは違う時間の使い方が必要になることもあります。

私は、

欲しい結果だけを受け取ることはできない

と思っています。

何かを得るなら、

それに見合う何かを差し出す。

等価交換です。


そして、時間は命です

だからこそ、

私は時間を大切にします。

お金は失っても取り戻せる可能性があります。

しかし、

今日の1時間は二度と戻りません。

店で3時間暇だった。

何もしなかった。

それも、自分の命を3時間使ったということです。

だったら、

配達してもいい。

勉強してもいい。

広告を作ってもいい。

競合店を見てもいい。

家族と過ごすと決めてもいい。

何でもいい。

ただ、

何となく時間を捨てない。

時間とは、

人生そのものだからです。


スモール開業で作るもの

だから、スモール開業で作るのはキャッシュだけではありません。

これです。


この記事を書いた人 Wrote this article

新田 敏之

新田 敏之 RBR合同会社 統括 / 男性

RBR(Restaurant Business Reform)代表。 鉄板焼きの現場で25年。 これまで数多くの飲食店の立て直しを中心とした経営改善に携わり、売上改善、商品開発、人材育成、オペレーション構築、デリバリー事業の立ち上げなど、現場に入りながら支援を行ってきました。 現在は「ガブ飲み食堂」を運営しながら、主力商品の開発・ソースや商品の卸事業、デリバリーFC事業の展開、そして飲食店の経営改善支援を行っています。 このブログで発信するのは、机上の理論ではありません。 すべて現場で試し、失敗し、改善を繰り返してきた実践知です。 料理だけでは、お店は続きません。 利益が残る仕組み、人が育つ環境、お客様に選ばれ続ける理由。 私は、その「経営」を一人でも多くの飲食人に届けたいと考えています。 飲食店を増やしたいわけではありません。 利益が残る飲食店を、一店舗でも増やしたい。 その想いを胸に、今日も現場で挑戦を続けています。