ワンオペ飲食店の売上を伸ばす方法|売上アップの前に見直したい経営の落とし穴 ワンオペ飲食店の売上を伸ばす方法|売上アップの前に見直したい経営の落とし穴

Restaurant Business Reform または 飲食店経営改善ブログ

ワンオペ飲食店の売上を伸ばす方法|売上アップの前に見直したい経営の落とし穴
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第1章 ワンオペ店は「売上が増えれば成功」とは限らない

飲食店を経営していれば、売上は高い方がいい。

月商100万円より150万円。
150万円より200万円。

売上が伸びれば、家賃や固定費に対する余裕も生まれ、利益を残せる可能性も高くなります。

ところが、ワンオペ店の場合は少し事情が違います。

売上が増えたことで、逆に経営状態が悪くなることがあるからです。

売上が増えると、仕事も増える

ワンオペ営業では、一人の人間がいくつもの仕事を担当しています。

注文を受ける。
料理を作る。
料理を運ぶ。
会計をする。
食器を下げる。
洗い物をする。
次のお客様を迎える。

暇な時間帯なら、これらを一人で回すことはできます。

問題は、注文が集中したときです。

3組がほぼ同時に来店する。

料理を作っている途中で会計を呼ばれる。

そこへ新しいお客様が来店する。

さらに電話が鳴る。

こうなると、一つひとつは簡単な仕事でも、同時に発生することで一気に処理が難しくなります。

つまりワンオペ店には、

「一人で同時に処理できる仕事量」という物理的な上限があります。

月商だけを見ても、店の状態は分からない

例えば、月商150万円だった店が180万円になったとします。

数字だけを見れば30万円の売上アップです。

しかし、その裏側で、

  • 料理提供が10分から20分になった
  • 洗い物が営業終了後まで残るようになった
  • 清掃が十分にできなくなった
  • 接客する余裕がなくなった
  • 店主の労働時間が毎日1時間増えた

となっていたらどうでしょう。

30万円の売上増加だけを見て、「経営が良くなった」と判断するのは少し早い。

ワンオペ店では、

売上と一緒に、店にかかる負荷も見なければならない。

ここが複数人で営業する店との大きな違いです。

売上には「処理できる売上」と「処理できない売上」がある

私はワンオペ店の売上を考えるとき、

「その売上を正常に処理できるか」

という視点が重要だと考えています。

料理が予定通り提供できる。

接客もできる。

会計も滞らない。

店内もある程度きれいに保てる。

そして翌日も同じ営業を続けられる。

ここまで含めて、その店が処理できる売上です。

逆に、売上は増えたものの営業そのものが崩れてしまえば、その数字を長期間維持することは難しくなります。

ワンオペ店には「売上の天井」が存在する

席が空いているから、まだ売れる。

営業時間が余っているから、まだ売れる。

必ずしもそうとは限りません。

10席ある店でも、一人で同時に6人までしか安定して対応できないなら、実質的な営業能力は6席に近いかもしれません。

逆に10席を一人で問題なく回せる仕組みができれば、同じ店でも売上の上限は上がります。

だからワンオペ店の売上を考えるとき、

席数だけでは、その店の売上能力は分かりません。

厨房の能力、商品構成、注文方法、提供時間、会計方法。

それらを含めた「店全体の処理能力」が、本当の売上上限を決めています。

売上を伸ばす前に確認したいこと

ここで一度、自分の店を思い浮かべてみてください。

一番忙しい1時間に、何人のお客様を問題なく対応できるでしょうか。

そして、その人数を超えたときに何が最初に崩れるでしょうか。

料理提供なのか。

接客なのか。

会計なのか。

片付けなのか。

ワンオペ店の売上改善では、この「最初に詰まる場所」を知ることが非常に重要です。

なぜなら、その状態のまま集客だけを強くすると、店の弱い部分にさらに負荷をかけることになるからです。

次章では、ワンオペ店が売上を伸ばそうとしたときに特に起こりやすい、

「いきなり客数を増やしてしまう問題」

について考えていきます。


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この記事を書いた人 Wrote this article

新田 敏之

新田 敏之 RBR合同会社 統括 / 男性

RBR(Restaurant Business Reform)代表。 鉄板焼きの現場で25年。 これまで数多くの飲食店の立て直しを中心とした経営改善に携わり、売上改善、商品開発、人材育成、オペレーション構築、デリバリー事業の立ち上げなど、現場に入りながら支援を行ってきました。 現在は「ガブ飲み食堂」を運営しながら、主力商品の開発・ソースや商品の卸事業、デリバリーFC事業の展開、そして飲食店の経営改善支援を行っています。 このブログで発信するのは、机上の理論ではありません。 すべて現場で試し、失敗し、改善を繰り返してきた実践知です。 料理だけでは、お店は続きません。 利益が残る仕組み、人が育つ環境、お客様に選ばれ続ける理由。 私は、その「経営」を一人でも多くの飲食人に届けたいと考えています。 飲食店を増やしたいわけではありません。 利益が残る飲食店を、一店舗でも増やしたい。 その想いを胸に、今日も現場で挑戦を続けています。