同じパスタ屋なのに、なぜ3社はここまで経営戦略が違うのか。ジョリーパスタ・PISOLA・洋麺屋五右衛門を徹底比較して見えた、本当に売っているもの。

Restaurant Business Reform または 飲食店経営改善ブログ

同じパスタ屋なのに、なぜ3社はここまで経営戦略が違うのか。ジョリーパスタ・PISOLA・洋麺屋五右衛門を徹底比較して見えた、本当に売っているもの。
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1.同じパスタ屋なのに、まるで別業態に見える理由

「全部パスタ屋」で終わらせると、本質は見えない。

街を歩けば、パスタ専門店は数多くあります。

ジョリーパスタも、
PISOLA(ピソラ)も、
洋麺屋五右衛門も、

どれも「パスタ屋」です。

多くのお客様は、

「今日はパスタが食べたいから、どこへ行こうかな。」

という感覚で店を選んでいます。

しかし、経営者の視点で見ると、この3社はまったく違う会社です。

同じ「パスタ」という商品を提供しながら、

・誰に売るのか
・どんな時間を提供するのか
・どんな価格で利益を出すのか
・どんな店舗を増やしていくのか

その考え方が驚くほど違います。

つまり、競争しているように見えて、実は競争していないのです。


3社が本当に売っているもの

店舗一見すると本当に売っているもの
ジョリーパスタパスタ家族の日常使い・気軽な外食
PISOLAパスタリゾート空間で過ごす時間
洋麺屋五右衛門パスタ和風スパゲッティという少し特別な体験

ここが非常に重要です。

経営が強い会社ほど、

商品ではなく「利用シーン」を設計しています。


「何を売るか」ではなく、「どんな時間を売るか」

例えば、

ジョリーパスタへ行く人は、

「今日は家族で外食しよう。」

という気持ちです。

PISOLAへ行く人は、

「今日はゆっくり話したい。」

「少し贅沢な時間を過ごしたい。」

という目的があります。

一方で五右衛門は、

「和風パスタを食べたい。」

「チェーン店だけど、少し落ち着いた雰囲気で食事がしたい。」

というニーズを取り込んでいます。

つまり、

お客様が買っているのはパスタではありません。

その店で過ごす時間なのです。


だから、同じパスタでも経営戦略が変わる

もし3社とも、

「美味しいパスタがあります。」

だけで勝負していたら、

価格競争になります。

しかし現実には、

それぞれ違う価値を提供しているため、

お客様は用途によって自然に使い分けています。

例えば、

  • 家族で気軽に行くならジョリーパスタ
  • デートや女子会ならPISOLA
  • 一人で少し落ち着いて食事をするなら五右衛門

というように、

お客様の頭の中で役割が分かれているのです。

だから、この3社は同じパスタ業態でありながら、それぞれ成長を続けることができます。


中小飲食店も学ぶべきなのはここ

ここで多くの中小飲食店は、

「ジョリーパスタのメニューを真似しよう。」

「PISOLAみたいな内装にしよう。」

と考えてしまいます。

しかし、本当に学ぶべきなのはそこではありません。

学ぶべきなのは、

“誰の、どんな時間を設計しているのか”

という視点です。

商品は真似できます。

価格も真似できます。

しかし、

お客様の生活の中で、

「この店はこんな時に行く店」

というポジションは簡単には真似できません。

だから3社は、同じパスタを売りながら、まったく違う経営をしているのです。


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この記事を書いた人 Wrote this article

新田 敏之

新田 敏之 RBR合同会社 統括 / 男性

RBR(Restaurant Business Reform)代表。 鉄板焼きの現場で25年。 これまで数多くの飲食店の立て直しを中心とした経営改善に携わり、売上改善、商品開発、人材育成、オペレーション構築、デリバリー事業の立ち上げなど、現場に入りながら支援を行ってきました。 現在は「ガブ飲み食堂」を運営しながら、主力商品の開発・ソースや商品の卸事業、デリバリーFC事業の展開、そして飲食店の経営改善支援を行っています。 このブログで発信するのは、机上の理論ではありません。 すべて現場で試し、失敗し、改善を繰り返してきた実践知です。 料理だけでは、お店は続きません。 利益が残る仕組み、人が育つ環境、お客様に選ばれ続ける理由。 私は、その「経営」を一人でも多くの飲食人に届けたいと考えています。 飲食店を増やしたいわけではありません。 利益が残る飲食店を、一店舗でも増やしたい。 その想いを胸に、今日も現場で挑戦を続けています。