経営者は、料理だけ作っている場合じゃない。

Restaurant Business Reform または 飲食店経営改善ブログ

経営者は、料理だけ作っている場合じゃない。
この記事は約 5 分で読めます

~繁盛店は、店の空気から生まれる~

飲食店にとって、料理は間違いなく大切です。

料理が美味しくなければ、お客様に満足していただくことはできません。

商品力が弱ければ、どれだけ広告を出しても、一度は来てもらえても、次の来店にはつながりません。

だから私は、決して料理を軽く考えているわけではありません。

むしろ、料理人として長く現場に立ってきたからこそ、料理の大切さは誰よりも理解しているつもりです。

味。

温度。

盛り付け。

提供スピード。

食材の状態。

仕込みの精度。

同じ料理を、毎日同じ品質で提供し続ける難しさ。

料理には、技術も経験も必要です。

だからこそ、最初にはっきり書いておきたいと思います。

この記事は、料理人を否定するための記事ではありません。

料理を作ることを、経営者の仕事ではないと言いたいわけでもありません。

私が伝えたいのは、ただ一つです。

飲食店の経営者は、料理だけ作っている場合ではない。

ということです。


1.料理ができる経営者ほど陥りやすい落とし穴

飲食店を始める人の多くは、もともと料理人です。

長年、厨房で技術を磨いてきた人。

自分の料理でお客様を喜ばせたいと考えて独立した人。

いつか自分の店を持つことを目標に、修業を続けてきた人。

そういう人が、自分のお店を開きます。

料理人が店を持つこと自体は、何も悪いことではありません。

料理を知っている。

食材を知っている。

厨房を知っている。

お客様が料理に何を求めているのかも、現場感覚として理解している。

これは、飲食店を経営するうえで大きな強みです。

しかし、その強みが、ときに落とし穴にもなります。

料理が得意だからこそ、気が付けば一日のほとんどを厨房で過ごしてしまう。

料理を作る。

仕込みをする。

新商品を考える。

盛り付けを改善する。

味を調整する。

スタッフが作った料理を確認する。

もちろん、どれも必要な仕事です。

しかし、それだけで一日が終わってしまうと、経営者として見なければならないものが見えなくなります。

店の外から、どう見えているのか。

初めてのお客様は、入店しやすいと感じているのか。

スタッフは、どんな表情で働いているのか。

ホールでは、お客様が困っていないか。

メニューは選びやすいか。

価格と価値は釣り合っているか。

広告から来店までの導線はつながっているか。

売上はあっても、利益は残っているのか。

また来たいと思ってもらえる店になっているのか。

厨房の中からでは、見えないことがたくさんあります。

料理ができる経営者ほど、自分が最も得意な仕事に集中してしまいます。

得意な仕事をしていると、自分が店を支えている実感も得られます。

忙しく働いているため、仕事をしている感覚も強くなります。

しかし、経営者の仕事は、自分が一番忙しく動くことではありません。

店全体がうまく回る状態を作ることです。

ここを間違えると、経営者が厨房から離れられない店になります。

経営者がいないと味が安定しない。

経営者が休むと提供が遅くなる。

経営者が商品開発も仕入れも教育も判断も、すべて抱えている。

その状態では、店は経営者本人の能力以上には成長できません。

経営者が頑張れば頑張るほど、経営者に依存する店になってしまうのです。



続きはnoteでお読みください(無料)

この記事を書いた人 Wrote this article

新田 敏之

新田 敏之 RBR合同会社 統括 / 男性

RBR(Restaurant Business Reform)代表。 鉄板焼きの現場で25年。 これまで数多くの飲食店の立て直しを中心とした経営改善に携わり、売上改善、商品開発、人材育成、オペレーション構築、デリバリー事業の立ち上げなど、現場に入りながら支援を行ってきました。 現在は「ガブ飲み食堂」を運営しながら、主力商品の開発・ソースや商品の卸事業、デリバリーFC事業の展開、そして飲食店の経営改善支援を行っています。 このブログで発信するのは、机上の理論ではありません。 すべて現場で試し、失敗し、改善を繰り返してきた実践知です。 料理だけでは、お店は続きません。 利益が残る仕組み、人が育つ環境、お客様に選ばれ続ける理由。 私は、その「経営」を一人でも多くの飲食人に届けたいと考えています。 飲食店を増やしたいわけではありません。 利益が残る飲食店を、一店舗でも増やしたい。 その想いを胸に、今日も現場で挑戦を続けています。