
エキナカ・好立地で40億円の飲食部門を統括した私が、郊外へ出て初めて気付いたこと。
1.私は理念を否定していました

私は、理念なんて必要ないと思っていました。
会社を成長させるのに必要なのは、
売上。
利益。
この二つだけ。
経営者は数字を作ることが仕事であり、
スタッフには、その目標に向かって動いてもらえれば十分だと考えていました。
当時の私は、
スタッフに与えるゴールは売上で良いと思っていました。
今月の売上はいくらか。
利益をどれだけ残すのか。
客数をどう伸ばすのか。
その数字さえ共有すれば、
人は自然と同じ方向へ進む。
私は本気でそう信じていました。
だから、
理念を作ろうとも思いませんでした。
理念を考える時間があるなら、
もっと売れる商品を考える。
利益率を改善する。
オペレーションを見直す。
その方が会社は強くなる。
そう考えていたのです。
もちろん、
数字を見ることは経営者として当然の仕事です。
会社は利益がなければ続きません。
キャッシュがなければ倒産します。
だから私は、
数字を追うこと自体は、今でも正しいと思っています。
しかし、
当時の私は一つだけ勘違いをしていました。
売上というゴールを与えれば、人は同じように考え、同じように動く。
そう思い込んでいたのです。
私は昔から、
現場が迷わない仕組みを作ることに強いこだわりがありました。
誰が店長でも。
誰がホールでも。
誰が厨房でも。
同じ品質を提供できる店を作りたい。
そのために、
オペレーションを徹底的に作り込みました。
しかし、
私が考えていたオペレーションとは、
単なる作業手順ではありません。
トップが考えていることを、現場まで正確に伝える仕組み。
それが私の考えるオペレーションでした。
当時は、それで十分だと思っていました。
今振り返ると、
私は理念を否定していたのではありません。
理念という言葉を知らずに、理念が果たす役割をオペレーションで実現しようとしていたのです。
そのことに気付くのは、
ずっと後になってからでした。
RBRとしての見解
私は今でも、
数字は経営に欠かせないと思っています。
売上も利益も、
会社を続けるためには絶対に必要です。
しかし、
数字は「何を達成するか」は示してくれますが、
「どう考え、どう判断するか」までは教えてくれません。
だから私は後になって気付きました。
本当に必要だったのは、
売上というゴールだけではなく、
トップの考え方を、組織全体へ伝える仕組みだったのです。
そして、その仕組みこそが、
私が長年否定していた「理念」だったのでした。
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この記事を書いた人 Wrote this article
新田 敏之 RBR合同会社 統括 / 男性
RBR(Restaurant Business Reform)代表。 鉄板焼きの現場で25年。 これまで数多くの飲食店の立て直しを中心とした経営改善に携わり、売上改善、商品開発、人材育成、オペレーション構築、デリバリー事業の立ち上げなど、現場に入りながら支援を行ってきました。 現在は「ガブ飲み食堂」を運営しながら、主力商品の開発・ソースや商品の卸事業、デリバリーFC事業の展開、そして飲食店の経営改善支援を行っています。 このブログで発信するのは、机上の理論ではありません。 すべて現場で試し、失敗し、改善を繰り返してきた実践知です。 料理だけでは、お店は続きません。 利益が残る仕組み、人が育つ環境、お客様に選ばれ続ける理由。 私は、その「経営」を一人でも多くの飲食人に届けたいと考えています。 飲食店を増やしたいわけではありません。 利益が残る飲食店を、一店舗でも増やしたい。 その想いを胸に、今日も現場で挑戦を続けています。