売れる商品を作るな。売れる理由を作れ。

Restaurant Business Reform または 飲食店経営改善ブログ

売れる商品を作るな。売れる理由を作れ。
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~お客様は料理ではなく、「選ぶ理由」にお金を払っている~

1. 美味しいのに売れない。

飲食店には、美味しい料理がたくさんあります。

丁寧に仕込んでいる。

食材にもこだわっている。

手間もかけている。

実際に食べたお客様からも、

「美味しい。」

「もっと評価されてもいいのに。」

そう言っていただける。

それでも、売れない商品はあります。

逆に、

「なぜ、この商品がこんなに売れるのだろう。」

と思うものもあります。

味だけで比べれば、もっと美味しい料理は他にもある。

価格も、特別安いわけではない。

それでも、多くのお客様に選ばれ続けている。

この違いは、料理の完成度だけでは説明できません。

違いは、

お客様がその商品を選ぶ理由を、きちんと持っているかどうか。

そこにあります。

料理人は、どうしても商品を「味」で評価します。

もっと柔らかくしよう。

もっと香りを出そう。

もっと良い食材を使おう。

もちろん、味を良くすることは大切です。

しかし、お客様は料理を食べる前に、その商品を選ばなければなりません。

どれだけ美味しい料理でも、

注文されなければ、その美味しさは伝わりません。

ここが、商品開発で見落とされやすい部分です。

お客様が最初に見るのは、味ではありません。

  • 商品名
  • 写真
  • 価格
  • ボリューム
  • 説明文
  • 他の商品との違い
  • 今、それを選ぶ理由

こうした情報を見て、

「これを食べてみたい。」

と思うかどうかを判断しています。

つまり、味は商品を選んだ後に評価されるものです。

選ばれる前に必要なのは、

注文する理由です。

例えば、ただの「ハンバーグ定食」では、他店の商品との違いが分かりません。

しかし、

  • 牛100%
  • 250g
  • ソースが6種類から選べる
  • ご飯・味噌汁おかわり自由
  • 昼も夜も注文できる

という理由が加わると、商品の見え方は変わります。

料理そのものは同じハンバーグでも、

お客様の頭の中では、

「普通のハンバーグ定食」から、

「今日はこれを選ぶ理由がある商品」

へ変わります。

売れない商品には、味が悪いのではなく、

魅力の伝え方が弱い場合があります。

誰に向けた商品なのかが分からない。

何が他店と違うのかが分からない。

価格に納得する理由がない。

写真を見ても、ボリュームや魅力が伝わらない。

この状態では、お客様は選べません。

飲食店側には強いこだわりがあっても、それがお客様に伝わらなければ、存在していないのと同じです。

反対に、売れる商品には分かりやすい理由があります。

「お腹いっぱい食べたいから。」

「今しか食べられないから。」

「この店でしか食べられないから。」

「値段以上に得だと感じるから。」

「写真を見て食べたくなったから。」

「家族全員が選びやすいから。」

お客様は、こうした理由を積み重ねて注文を決めます。

だから商品開発で考えるべきなのは、

「どうすればもっと美味しくなるか。」

だけではありません。

「なぜ、お客様は数ある商品の中からこれを選ぶのか。」

この問いです。

美味しいことは、飲食店として当然目指すべき土台です。

しかし、美味しいだけでは売れません。

美味しさに加えて、

選びやすさ。

分かりやすさ。

得した感。

話題性。

独自性。

こうした「売れる理由」があって、初めて商品は動き始めます。

料理を作るだけでは、商品は完成しません。

お客様が選ぶ理由まで設計して、初めて商品になる。

私はそう考えています。

2. お客様は料理を比較していない

ここで、一つ考え方を変えてみましょう。

飲食店の経営者は、

「もっと美味しいハンバーグを作ろう。」

「他店より美味しい唐揚げを作ろう。」

そんなふうに考えがちです。

もちろん、それは間違いではありません。

しかし、お客様は本当にハンバーグ同士を比較しているのでしょうか。

私は違うと思っています。

例えば、今日のお昼。

「何を食べようかな。」

そう考えた時、お客様の頭の中には、

ハンバーグだけが並んでいるわけではありません。

今日は、

ラーメンでもいい。

焼肉でもいい。

うどんでもいい。

回転寿司でもいい。

マクドナルドでもいい。

コンビニでもいい。

家で食べてもいい。

つまり、お客様はあらゆる選択肢と比較しています。

飲食店同士がライバルなのではありません。

「今日は外食するのか。」

「何を食べるのか。」

「どこへ行くのか。」

そのすべてが競争相手なのです。

だから、ハンバーグをもっと美味しくしただけでは、お客様に選ばれるとは限りません。

大切なのは、

「なぜ今日は、この店へ行こうと思ってもらえるのか。」

という理由を作ることです。

例えば、

「今日はお腹いっぱい食べたい。」

だから、ご飯・味噌汁おかわり自由の店へ行こう。

「今日は家族みんなで行きたい。」

だから、子どもも大人も選びやすい店へ行こう。

「今日は仕事帰りだから。」

だから、夜でも定食が食べられる店へ行こう。

「今日は暑いから。」

だから、期間限定の冷たいメニューを食べよう。

このように、お客様は料理そのものではなく、

「今日はこの店を選ぶ理由」

を探しています。

つまり、商品開発とは料理を作ることではありません。

お客様が選ぶ理由を作ること。

ここに本当の価値があります。

だから私は、新商品を考える時、

「もっと美味しくできないか。」

より先に、

「この商品を選ぶ理由は何だろう。」

ということを考えます。

その理由が明確な商品ほど、お客様は迷わず選び、売れる商品になっていくのです。

3. 売れる理由は料理以外にもある

「売れる商品を作ろう。」

そう考えると、多くの飲食店は真っ先に味を改善しようとします。

もちろん、美味しいことは大切です。

しかし、お客様が商品を選ぶ理由は、味だけではありません。

むしろ、味以外の理由で選ばれている商品は数多くあります。

例えば、

「お腹いっぱい食べたい。」

というお客様なら、

味よりもボリュームが選ぶ理由になります。

「今日はあまりお金を使いたくない。」

というお客様なら、

価格やコストパフォーマンスが理由になります。

「今しか食べられない。」

そんな期間限定商品なら、

限定感がお客様の背中を押します。

若い世代であれば、

「写真を撮りたい。」

「友達に見せたい。」

というSNS映えが理由になることもあります。

健康を意識している方なら、

野菜が多い。

高タンパク。

低カロリー。

そんな健康という価値を選びます。

仕事の休憩時間なら、

提供スピードが一番大切になるかもしれません。

ガブ飲み食堂なら、

ご飯・味噌汁おかわり自由。

これも立派な「選ばれる理由」です。

夜でも定食が食べられる。

デリバリーでも同じ商品が注文できる。

これも、お客様にとっては大きな価値になります。

つまり、お客様が買っているのは料理だけではありません。

その商品を選ぶことで得られる価値なのです。

だから私は、新商品を考える時に、

「この料理は美味しいか。」

だけでは終わりません。

「この商品には、お客様が選びたくなる理由があるか。」

ここを必ず考えます。

例えば、同じハンバーグでも、

「牛100%だから。」

「250gで食べ応えがあるから。」

「ソースが6種類から選べるから。」

「ご飯がおかわり自由だから。」

「夜でも定食が食べられるから。」

一つの商品に、複数の「選ぶ理由」を持たせています。

これが価値設計です。

料理を作ることと、商品を設計することは違います。

料理は厨房で完成します。

しかし商品は、

価格、

ボリューム、

提供方法、

サービス、

見せ方、

そしてお客様が感じる価値まで設計して、初めて完成します。

だから私は、

料理を開発するのではなく、価値を設計する。

これが、売れる商品を作るために最も大切な考え方だと思っています。

4. RBRの商品設計

ここまでお読みいただくと、お気付きかもしれません。

私は、新商品を考える時に、

「どんな料理を作ろう。」

とは考えていません。

考えているのは、

「どうすれば、お客様が選ぶ理由を増やせるか。」

です。

例えば、ガブ飲み食堂の看板商品である牛100%ハンバーグ。

もし、

「牛100%ハンバーグ定食です。」

これだけなら、他のお店にもある商品です。

しかし、私たちはそこから商品を設計していきます。

まず、

牛100%ハンバーグ。

ここで肉の品質という価値を作ります。

次に、

ご飯・味噌汁おかわり自由。

「お腹いっぱい食べたい。」

というお客様の価値を追加します。

さらに、

ランチだけではなく、夜も定食が注文できる。

仕事帰りのお客様にも選んでいただける理由が生まれます。

そして、

デリバリーでも販売する。

「今日は家で食べたい。」

というお客様にも対応できます。

さらに、

プラス料金で海鮮丼へ変更できる。

「今日は少し贅沢したい。」

というお客様の客単価アップにもつながります。

そして、

チーズ。

目玉焼き。

ガーリック。

肉増量。

トッピングを追加できるようにすることで、

お客様自身が自分好みに商品を完成させる楽しさも生まれます。

ここまでくると、私たちが販売しているのは、

単なるハンバーグではありません。

「選ぶ楽しさ」と「満足感」まで設計された商品です。

さらに経営者として考えることがあります。

それは、

利益です。

どれだけ売れても、

利益が残らなければ意味がありません。

だから商品を作る時は、

  • 原価率は適正か。
  • 調理時間は長すぎないか。
  • スタッフが誰でも作れるか。
  • デリバリーでも品質を維持できるか。
  • トッピングで利益を積み上げられるか。
  • リピートにつながる商品か。

ここまで設計して、初めて販売を開始します。

料理人は料理を作ります。

しかし、経営者は商品を設計します。

その違いは、とても大きいと思っています。

私たちは料理を売っているのではありません。

お客様に選ばれる理由を設計し、その結果として利益が残る商品を作っている。

これが、RBRの商品開発で最も大切にしている考え方です。

5. 利益が残る商品を作る

商品は、売れれば成功。

そう考えている飲食店は少なくありません。

しかし、経営者として考えるなら、

売れるだけでは足りません。

利益が残って初めて、その商品は成功です。

例えば、原価率50%の商品が大ヒットしたとします。

たくさん売れました。

お客様にも喜んでいただきました。

でも、人件費や家賃、光熱費を支払ったら利益がほとんど残らない。

これでは、お店は長く続きません。

反対に、少し利益率が高くても、お客様にしっかり価値を感じていただける商品なら、お店には利益が残ります。

その利益が、新しい設備投資やスタッフの待遇改善、新商品の開発につながっていきます。

だから私は、新商品を考える時、味より先に考えることがあります。

それは、

「この商品は、利益が残る仕組みになっているか。」

ということです。

例えば、私は次のようなことを必ず確認します。

原価率

美味しいだけで高原価になっていないか。

価格に見合った利益が確保できるか。

オペレーション

調理工程が複雑すぎないか。

アルバイトでも同じ品質で提供できるか。

忙しい時間帯でもスムーズに作れるか。

提供時間

提供までに時間がかかりすぎないか。

一品のために厨房全体の回転を悪くしていないか。

デリバリーとの相性

店内だけでなく、

デリバリーでも美味しく食べていただけるか。

時間が経っても品質を維持できるか。

これも今の飲食店では非常に重要です。

リピート率

一度売れたら終わりではありません。

「また食べたい。」

と思っていただける商品なのか。

その積み重ねが、常連様を増やしていきます。

つまり、商品とは料理だけではありません。

利益設計まで含めて商品なのです。

私は、

「この料理、美味しいね。」

と言っていただけることも嬉しいですが、

それ以上に、

「この商品なら、10年売り続けられる。」

そう思える商品を目指しています。

飲食店は趣味ではありません。

事業です。

だからこそ、

美味しさだけではなく、

利益、

オペレーション、

提供スピード、

リピート率、

デリバリー適性まで考えて設計する。

その結果として、

お客様にも喜ばれ、お店にも利益が残る商品が生まれるのです。

私は、このような商品こそ、本当の意味で「売れる商品」だと考えています。

6. 商品は営業マン

どれだけ美味しい料理でも、

注文されなければ、その価値は伝わりません。

当たり前のことですが、お客様は料理を食べる前に注文します。

つまり、お客様は味を知らない状態で商品を選んでいるのです。

では、その時に何を見ているのでしょうか。

それは、

  • 商品名
  • 説明文
  • 写真
  • POP
  • メニュー表

です。

私は、このすべてを営業マンだと考えています。

料理は、自分では喋ることができません。

「私は牛100%です。」

「ご飯・味噌汁がおかわり自由です。」

「このソースが人気です。」

「実はデリバリーでも一番売れています。」

料理は何も説明してくれません。

だからこそ、

商品名が伝える。

説明文が伝える。

写真が伝える。

POPが伝える。

メニュー表が伝える。

この役割を果たさなければなりません。

例えば、

「ハンバーグ定食」

という名前だけでは、お客様は何も想像できません。

しかし、

「6種類のソースから選べる!どでか牛100%ハンバーグ定食(250g)」

という商品名ならどうでしょう。

商品名だけで、

  • 牛100%
  • ボリュームがある
  • ソースを選べる

という魅力が伝わります。

さらに、その横に肉汁あふれる写真があり、

「ご飯・味噌汁おかわり自由!」

というPOPが添えられていたら、

料理を食べる前から価値を感じていただけます。

ここまで設計して初めて、

お客様は

「これを食べてみたい。」

と思ってくださるのです。

実は、飲食店では料理を改善すること以上に、

魅力の伝え方を改善する方が売上につながることがあります。

写真を変えただけで注文数が増える。

説明文を書き換えただけで人気商品になる。

商品名を変えただけで売上が伸びる。

これは決して珍しいことではありません。

私は料理人でもありますが、経営者として考えるなら、

料理を作ることと同じくらい、

「どう伝えるか。」

を大切にしています。

なぜなら、お客様は料理を食べる前に、

その魅力を理解しなければ注文できないからです。

だから私は、

料理を売ろうとは考えません。

料理の魅力を伝える。

そのために、

商品名も、

説明文も、

写真も、

POPも、

メニュー表も、

すべて一人の営業マンとして設計しています。

どれだけ優秀な営業マンを揃えられるか。

それが、お客様に「この商品を食べたい」と思っていただけるかどうかを大きく左右すると、私は考えています。

7. 新商品で失敗する飲食店

新商品が売れない。

これは、多くの飲食店が経験する悩みです。

そして、その原因のほとんどは料理の味ではありません。

商品を作る理由ではなく、作りたい理由で開発していること。

ここにあります。

飲食店では、こんな商品開発がよくあります。

「この食材が安く仕入れられたから。」

「最近これが流行っているから。」

「自分が食べたいから。」

「他のお店がやっているから。」

もちろん、これらが悪いわけではありません。

しかし、その商品を見たお客様が、

「だから私はこれを注文したい。」

と思える理由にはなっていません。

ここが大きな違いです。

例えば、流行っているからという理由で韓国料理を始めても、

その地域のお客様が本当に求めているとは限りません。

自分が好きだからという理由で激辛メニューを作っても、

常連様は普通の定食を求めているかもしれません。

経営者は「作る理由」を知っています。

でも、お客様には関係ありません。

お客様が知りたいのは、

「自分にとって、この商品を選ぶ理由があるか。」

ただそれだけです。

だから私は、新商品を考える時に、

「何を作ろう。」

とは考えません。

まず考えるのは、

「誰の、どんな悩みを解決する商品なのか。」

ということです。

例えば、

「今日はお腹いっぱい食べたい。」

という人に向けた商品なのか。

「今日は少し贅沢したい。」

という人に向けた商品なのか。

「仕事帰りにサッと食べたい。」

という人に向けた商品なのか。

その”理由”が決まって初めて、料理を考え始めます。

実際、ガブ飲み食堂の商品も、

「牛100%だから売れる。」

とは考えていません。

ご飯・味噌汁おかわり自由。

夜でも定食が食べられる。

デリバリーでも注文できる。

海鮮丼に変更できる。

こうした価値を積み重ねることで、

「今日はガブ飲み食堂へ行こう。」

という理由を作っています。

新商品とは、

新しい料理を作ることではありません。

お客様が新しく選ぶ理由を作ること。

この視点を持つだけで、商品開発の考え方は大きく変わります。

私は、

「これ、美味しいから売れるはず。」

ではなく、

「お客様は、なぜこれを注文したくなるのだろう。」

この問いから、商品開発を始めるようにしています。

その積み重ねが、売れる商品を生み出す一番の近道だと考えています。

8. 売れる理由は1つじゃない

「この商品が売れている理由は何ですか?」

そう聞かれた時、

一つだけ答えられる商品は意外と少ないものです。

本当に売れている商品には、

お客様が選びたくなる理由が何層にも重なっています。

例えば、ガブ飲み食堂を例にしてみます。

私たちの看板商品である牛100%ハンバーグ。

売れている理由は、

「牛100%だから。」

それだけではありません。

もちろん牛100%という品質は魅力の一つです。

しかし、それだけで他店との差別化ができるほど、飲食業界は甘くありません。

ガブ飲み食堂には、

ご飯・味噌汁おかわり自由があります。

ランチタイムにはドリンク1杯無料があります。

営業時間は通し営業なので、中途半端な時間でも定食が食べられます。

夜でも定食を注文できます。

デリバリーでも同じ商品を楽しめます。

プラス料金で海鮮丼へ変更することもできます。

さらに、大人のお子様ランチのような、

「ここでしか食べられない商品」

も用意しています。

一つひとつを見ると、小さな魅力かもしれません。

しかし、それらが積み重なることで、

お客様は、

「今日はガブ飲み食堂にしよう。」

という理由を見つけてくださいます。

つまり、お客様はハンバーグだけを買っているわけではありません。

牛100%という品質。

お腹いっぱい食べられる満足感。

昼でも夜でも利用できる便利さ。

デリバリーでも注文できる安心感。

他のお店にはない楽しさ。

そのすべてを含めて、

「ガブ飲み食堂という価値」

を選んでくださっているのです。

だから私は、商品開発をする時に、

「この商品の売れる理由は何だろう。」

では終わりません。

「あと一つ、選ばれる理由を増やせないか。」

と考えます。

ご飯がおかわり自由ならどうだろう。

トッピングを追加できたらどうだろう。

デリバリーにも対応できないだろうか。

夜でも注文できた方が便利ではないか。

こうして選ばれる理由を一つずつ積み重ねていくことで、

商品は少しずつ強くなっていきます。

私は、

ヒット商品とは、

一つの大きな魅力で売れる商品ではなく、

小さな魅力が何重にも積み重なった商品だと思っています。

だから商品開発とは、

料理を考える仕事ではありません。

「この店を選ぶ理由」を増やし続ける仕事。

それが、私たちRBRの商品設計で最も大切にしている考え方です。

9. RBRの商品開発ルール

商品開発と聞くと、

「どんな料理を作ろうか。」

から考える飲食店が多いと思います。

しかし、私はその順番では考えません。

料理から考えると、

「美味しいけれど売れない商品」

が生まれやすいからです。

私が商品を開発するときは、必ず決まった順番があります。


① 誰に売るのか

最初に考えるのは料理ではありません。

誰に食べてもらいたいのか。

ここから始めます。

例えば、

  • お腹いっぱい食べたい学生なのか。
  • 家族連れなのか。
  • 仕事帰りの会社員なのか。
  • 一人で食事をする方なのか。

同じハンバーグでも、お客様が変われば商品はまったく違うものになります。


② 何と比較されるのか

次に考えるのは、

ライバルは誰なのか。

です。

ハンバーグならハンバーグ店だけがライバルではありません。

今日は、

ラーメンでもいい。

焼肉でもいい。

うどんでもいい。

マクドナルドでもいい。

コンビニ弁当でもいい。

家で食べてもいい。

その中で、

「なぜウチを選んでもらえるのか。」

ここを考えます。


③ 選ばれる理由は何か

ライバルが見えたら、

次は選ばれる理由を作ります。

例えば、

  • 牛100%だから。
  • ご飯・味噌汁おかわり自由だから。
  • 夜でも定食が食べられるから。
  • 海鮮丼へ変更できるから。
  • デリバリーでも注文できるから。

一つでも多く、

「だからこの店へ行こう。」

と思っていただける理由を増やしていきます。


④ 利益は残るか

ここから経営者の視点になります。

どれだけ売れても、

利益が残らなければ商品として成功とは言えません。

原価率。

客単価。

トッピング。

リピート率。

商品を売れば売るほど利益が積み上がる設計になっているか。

ここを必ず確認します。


⑤ オペレーションは回るか

厨房で作れない商品は、

商品ではありません。

忙しい時間帯でも提供できるか。

アルバイトでも同じ品質で作れるか。

他の商品の提供スピードを落とさないか。

私はここを非常に重視しています。

飲食店は、商品だけではなくオペレーションも品質だからです。


⑥ デリバリーでも売れるか

今の時代、

店内だけで考えることはありません。

時間が経っても美味しいか。

盛り付けは崩れないか。

利益は残るか。

デリバリーでも十分戦える商品なのか。

ここまで考えて設計します。

店内とデリバリーで同じ商品を販売できれば、

一つの商品が二つの売上を生み出してくれます。


⑦ ここまで考えて、初めて商品化する

この6つをクリアして、

ようやく商品として販売します。

思いつきでは作りません。

流行だけでも作りません。

「美味しいから。」

それだけでも作りません。

私は、

売れる理由。

利益。

オペレーション。

将来性。

そこまで設計して初めて、お客様の前に商品を出します。

だから私にとって商品開発とは、

料理を作ることではありません。

「お客様に選ばれ、お店にも利益を残し、長く売れ続ける仕組みを設計すること。」

これが、RBRの商品開発ルールです。

10. まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

この記事で私がお伝えしたかったことは、とてもシンプルです。

料理を作るだけでは、売れる商品にはなりません。

もちろん、美味しいことは大切です。

飲食店である以上、美味しい料理を提供することは最低条件です。

しかし、それだけでは、お客様に選ばれ続けることはできません。

なぜなら、お客様は料理を食べる前に、

「今日はどこへ行こう。」

「何を食べよう。」

という選択をしているからです。

その時、お客様が見ているのは味ではありません。

商品名。

写真。

価格。

ボリューム。

説明文。

サービス。

口コミ。

お店の雰囲気。

そして、

「この店へ行く理由があるか。」

ということです。

私は、お客様は料理そのものを買っているようで、

実は、

「この店を選ぶ理由」

を買っているのだと思っています。

だから私は、料理だけを開発することはありません。

まず考えるのは、

「誰に食べてもらうのか。」

「何と比較されるのか。」

「どうすれば選ばれるのか。」

その上で、

味を磨き、

価格を決め、

ボリュームを考え、

利益が残る設計を行い、

オペレーションを組み、

デリバリーにも対応し、

リピートしていただける仕組みまで考えます。

そのすべてが揃って初めて、

一つの商品が完成します。

私は、商品開発とは料理を作る仕事ではなく、

「お客様が選ぶ理由を設計する仕事」

だと考えています。

料理人は、美味しい料理を作る。

経営者は、売れる理由を作る。

この二つが合わさった時、その商品は初めて長く愛される商品になります。

飲食店経営は、一発のヒット商品を生み出すことではありません。

お客様から、

「だから、この店へ行こう。」

そう思っていただける理由を、一つずつ積み重ねていくことです。

売れる商品を作るな。

売れる理由を作れ。

これが、私たちRBRが商品開発で最も大切にしている考え方です。

そして、この考え方こそが、長く愛され、利益を生み続ける飲食店をつくるための土台になると私は信じています。

この記事を書いた人 Wrote this article

新田 敏之

新田 敏之 RBR合同会社 統括 / 男性

RBR(Restaurant Business Reform)代表。 鉄板焼きの現場で25年。 これまで数多くの飲食店の立て直しを中心とした経営改善に携わり、売上改善、商品開発、人材育成、オペレーション構築、デリバリー事業の立ち上げなど、現場に入りながら支援を行ってきました。 現在は「ガブ飲み食堂」を運営しながら、主力商品の開発・ソースや商品の卸事業、デリバリーFC事業の展開、そして飲食店の経営改善支援を行っています。 このブログで発信するのは、机上の理論ではありません。 すべて現場で試し、失敗し、改善を繰り返してきた実践知です。 料理だけでは、お店は続きません。 利益が残る仕組み、人が育つ環境、お客様に選ばれ続ける理由。 私は、その「経営」を一人でも多くの飲食人に届けたいと考えています。 飲食店を増やしたいわけではありません。 利益が残る飲食店を、一店舗でも増やしたい。 その想いを胸に、今日も現場で挑戦を続けています。