
~一つのプラットフォームに依存しないデリバリー戦略~
1. はじめに

デリバリーを始めようと考えたとき、多くの飲食店が最初に悩むのが「どのプラットフォームを選べばいいのか」という問題ではないでしょうか。
Uber Eats、出前館、Rocket Now。
どれも同じように見えますが、実際に運用してみると、それぞれの特徴は驚くほど違います。
私は現在、Uber Eats・出前館・Rocket Nowの3社を同時に運用しています。
日々の売上だけでなく、広告の反応や新規客の獲得状況、配達エリア、料理品質への影響まで細かく分析しながら改善を続けています。
その中で感じたのは、
「どこが一番優れているか」ではなく、「それぞれに得意な役割がある」ということです。
例えば、近距離のお客様に強いプラットフォームもあれば、広範囲へ新規顧客を届けることが得意なプラットフォームもあります。広告データが充実している会社もあれば、まだ発展途中の会社もあります。
つまり、デリバリーはどこか一社だけに依存するのではなく、それぞれの特徴を理解して使い分けることが重要なのです。
この記事では、実際に3社を同時運用して分かったリアルな違いや、それぞれのメリット・デメリット、さらに広告運用のしやすさまで、現場で得た経験をもとに詳しく解説していきます。
これからデリバリーを始める飲食店の方はもちろん、すでに運用している方にも参考になる内容になれば幸いです。
2. 結論

結論からお伝えします。
「どのプラットフォームが一番優れているか?」という考え方では、デリバリー売上は伸びにくいと私は考えています。
実際に3社を運用してみると、それぞれ得意なことがまったく違います。
近距離のお客様を集めるのが得意な会社。
広範囲へ新規のお客様を届けるのが得意な会社。
広告データが充実していて改善しやすい会社。
まだ発展途中だけれど、将来性を感じる会社。
このように、それぞれが異なる強みを持っています。
そのため、
「Uber Eatsが一番だからUberだけ導入すればいい。」
という考え方は、少しもったいないと感じています。
実際の運営では、Uber Eatsの注文が少ない日に出前館が好調な日もありますし、Rocket Nowだけが動く日もあります。
つまり、売上が分散するのではなく、リスクが分散されるのです。
一つのプラットフォームだけに依存していると、そのサービスの注文数や配達員不足、キャンペーンの影響をそのまま受けてしまいます。
しかし、複数のプラットフォームを運用していれば、一社が弱い日でも他社がカバーしてくれることがあります。
だから私がたどり着いた結論は、とてもシンプルです。
デリバリーで安定した売上を作りたいなら、「一番のプラットフォーム」を探すのではなく、「複数の販路を持つこと」が最も重要です。
この記事では、その理由を実際の運営経験をもとに、一つひとつ詳しく解説していきます。
3. 出前館の特徴 ~地域密着型でリピーターを獲得しやすい~

私が実際に運用して感じている出前館の最大の特徴は、配達エリアが比較的狭いことです。
一見すると、「配達範囲が狭い=デメリット」と思われるかもしれません。
しかし、飲食店側から見ると、これは大きなメリットにもなります。
配達距離が短いため、料理がお客様のもとへ届くまでの時間も短くなります。
ハンバーグや唐揚げなどの温かさが重要な料理は、提供から到着までの時間が短いほど品質を維持しやすくなります。
揚げ物はサクサク感が残りやすく、ご飯も温かい状態で届きやすい。
つまり、お客様が「お店で作りたてに近い状態」で食べられる可能性が高くなるのです。
さらに、配達範囲が狭いということは、注文してくださるお客様も自然と店舗の近隣に集中します。
近所に住んでいる方や働いている方が多いため、
「この前おいしかったから、また頼もう。」
というリピートにつながりやすい傾向があります。
実店舗を運営している飲食店にとっては、
デリバリーで知ってもらい、その後も繰り返し利用していただくことが非常に重要です。
その意味では、出前館は新規顧客を爆発的に増やすプラットフォームというよりも、地域のお客様との接点を増やし、リピーターを育てるプラットフォームという印象を持っています。
私は出前館を運用していて、
「地域密着で安定した売上を積み重ねるのに非常に向いているサービス」
だと感じています。
出前館の特徴 ~悪い点~
一方で、出前館にも弱点があります。
それは、配達エリアが比較的狭いことです。
料理の品質を維持しやすいという大きなメリットがある反面、配達できる範囲が限られるため、注文していただけるお客様の母数にも限界があります。
特に住宅が少ないエリアや人口密度が低い地域では、この影響を受けやすくなります。
どれだけ魅力的なメニューを作っても、そもそも配達対象となるお客様が少なければ、注文数にはどうしても上限が生まれてしまいます。
また、広告運用という視点でも同じことが言えます。
広告を出稿しても、配達可能エリアのユーザーにしか表示されないため、アプローチできる人数そのものが限られます。
つまり、広告の内容が悪いのではなく、広告を届けられる市場そのものが小さいという状況が起こりやすいのです。
もちろん、人口の多い都市部であれば十分な注文数を見込めるケースもあります。
しかし、郊外型の店舗では「広告を出せば売上がどんどん伸びる」という単純な話ではありません。
そのため私は、出前館を売上を一気に拡大するためのツールというよりも、地域のお客様との接点を増やし、安定した注文を積み重ねるプラットフォームとして活用しています。
この特徴を理解したうえで運用すると、出前館の強みを最大限に活かすことができるでしょう。
4. Uber Eatsの特徴 ~広域集客に強く、新規顧客を獲得しやすい~

Uber Eatsの最大の強みは、圧倒的な配達エリアの広さです。
出前館では配達対象にならないような距離のお客様からも注文が入り、想像以上に広い範囲へ商品を届けることができます。
これは飲食店にとって非常に大きなメリットです。
なぜなら、お店をまだ知らないお客様へアプローチできる機会が圧倒的に増えるからです。
実際に運営していると、
「こんな遠くから注文が入るのか。」
と驚くことも少なくありません。
つまり、Uber Eatsは新規顧客を獲得する能力が非常に高いプラットフォームだと感じています。
さらに、広告機能も非常に優秀です。
広告を活用することで、まだお店を利用したことがないお客様へ効率よくアプローチでき、実際の注文につなげることができます。
広告の効果測定も細かく確認できるため、
「どのくらい広告費を使い、どれだけ売上につながったのか。」
を分析しながら改善を繰り返せる点も大きな魅力です。
Uber Eatsの特徴 ~悪い点~
一方で、Uber Eatsには広い配達エリアだからこその課題もあります。
それは、料理を届けるまでの時間が長くなりやすいことです。
配達距離が長くなるほど、料理はどうしても時間の影響を受けます。
例えば、
- 麺類は伸びやすい。
- 揚げ物はサクサク感が失われやすい。
- ソースの水分で衣がしんなりする。
- ご飯が蒸れて食感が変わる。
これは配達員の問題ではなく、距離が長くなる以上、ある程度避けられない現象です。
そのため、Uber Eatsで成果を出すには、店内で人気の商品をそのまま販売するだけでは十分とは言えません。
**「配達時間を前提とした商品開発」**が重要になります。
例えば、時間が経っても美味しさを保ちやすいメニューを選んだり、容器や盛り付けを工夫したり、あえてデリバリー専用の商品を開発したりすることも必要です。
私自身も、店内とデリバリーでは商品の仕様や盛り付けを見直しながら改善を重ねています。
Uber Eatsは非常に大きな市場へアプローチできる魅力的なプラットフォームですが、その強みを最大限に活かすためには、「遠くまで運ばれること」を前提とした商品設計が欠かせないと感じています。
5. Rocket Nowの特徴 ~まだ発展途中だからこそ狙い目~

Rocket Nowは、Uber Eatsや出前館と比べると、まだサービスとして発展途中のプラットフォームです。
そのため、現時点では注文数も決して多いとは言えません。
実際に運用していても、Uber Eatsや出前館ほど頻繁に注文が入るわけではなく、売上全体に占める割合もまだ小さいのが現状です。
しかし、それだけで「使う価値がない」と判断するのは早いと私は考えています。
実際に広告を運用してみると、広告効率は決して悪くありません。
広告費に対する売上(ROAS)も十分期待でき、広告をきっかけに新規のお客様を獲得できるケースもあります。
また、現在は導入店舗がUber Eatsや出前館ほど多くないため、競合が少ないことも大きな魅力です。
同じエリアでも掲載店舗数が少なければ、お客様の目に留まる機会が増え、価格競争に巻き込まれにくいというメリットがあります。
さらに、新しいサービスは利用者数が増えるにつれて市場そのものが大きくなる可能性があります。
今は注文数が少なくても、数年後には主要なデリバリープラットフォームへ成長している可能性も十分考えられます。
だからこそ私は、Rocket Nowを**「今すぐ売上の柱になるサービス」ではなく、「将来への投資」として運用**しています。
現時点では売上規模は小さいものの、競合が少なく、広告効率も悪くない。
そして、サービスが成長すれば、その恩恵を早い段階から受けられる可能性があります。
飲食店経営では、「今どれだけ売れるか」だけでなく、「数年後にどんな市場になるのか」という視点も重要です。
その意味でも、Rocket Nowは今後の成長に期待したいプラットフォームの一つだと感じています。
6. 広告データで比較するとどうなのか?

デリバリーを運営していると、「どのプラットフォームが一番売れるか」という話になりがちですが、私は広告運用のしやすさも非常に重要だと考えています。
なぜなら、広告は「出すこと」が目的ではなく、改善を繰り返して利益を最大化することが目的だからです。
そのためには、どれだけ詳しいデータが見られるかが重要になります。
実際に3社を運用してみると、この点ではかなり差があると感じています。
Uber Eats ~広告データは圧倒的に優秀~
広告運用という視点では、Uber Eatsが頭ひとつ抜けています。
広告を出稿すると、さまざまなデータを確認することができます。
例えば、
- 広告費に対する売上(ROAS)
- クリック単価(CPC)
- クリック率(CTR)
- 新規顧客の割合
- リピーターの割合
- 注文したお客様の属性
- エリアごとの反応
など、多くの指標を確認できます。
これだけ情報があれば、
「広告費を増やすべきか。」
「クリエイティブを変更すべきか。」
「新規獲得を優先するか、リピーター向けに切り替えるか。」
といった判断が数字をもとに行えます。
つまり、感覚ではなくデータで改善できるのです。
私は広告運用において、この分析機能は非常に大きな武器だと感じています。
出前館 ~必要最低限のデータは確認できる~
一方、出前館も広告データを確認することはできますが、その内容は必要最低限という印象です。
広告の成果を把握するために必要な情報は確認できますが、Uber Eatsほど細かく分析できるわけではありません。
そのため、
「広告は回しているけれど、次に何を改善すればよいのか。」
という判断材料は少なくなります。
もちろん広告が悪いという意味ではありません。
ただ、広告を細かく分析しながら運用したい店舗にとっては、少し物足りなさを感じる場面もあります。
Rocket Now ~まだ発展途中~
Rocket Nowについては、広告機能そのものがまだ発展途中という印象です。
分析できるデータの種類も限られており、Uber Eatsほど細かな改善を行うことは難しいと感じています。
しかし、これはサービスが新しいからこその課題でもあります。
今後ユーザー数が増え、広告機能も進化していけば、分析できるデータも充実していく可能性は十分あるでしょう。
私が感じる広告運用のしやすさ
現時点で広告運用という観点だけで比較するなら、
① Uber Eats
② 出前館
③ Rocket Now
という順番になります。
特にUber Eatsは、広告を出すだけでなく、その後の改善まで考えて設計されている印象があります。
飲食店が広告で成果を出すためには、「広告費をいくら使ったか」ではなく、「その広告から何を学び、次にどう改善するか」が重要です。
その点で、Uber Eatsの分析機能は現時点では最も優れていると感じています。
7. 新規集客ならどこが強いのか?

「新規のお客様を増やしたい。」
これは多くの飲食店がデリバリーに期待することではないでしょうか。
実際に3つのプラットフォームを運用した私の結論は、次の順位になります。
① Uber Eats
② 出前館
③ Rocket Now
それぞれ理由があります。
① Uber Eats
新規集客力は、間違いなくUber Eatsが一番です。
最大の理由は、配達エリアの広さにあります。
出前館では配達対象にならないような遠方のお客様にも商品を届けることができるため、お店を知らない方との接点が圧倒的に増えます。
さらに、広告機能も充実しているため、新規顧客へ効率よくアプローチできます。
広告データも細かく分析できるので、改善を繰り返しながら新規獲得数を伸ばしていける点も大きな強みです。
「まずお店を知ってもらう。」
という目的であれば、Uber Eatsは非常に優秀なプラットフォームだと感じています。
② 出前館
出前館も新規のお客様は獲得できます。
しかし、Uber Eatsと比べると配達エリアが狭いため、アプローチできる人数には限界があります。
言い換えれば、
近所のお客様には強いが、遠方への認知拡大には向いていない。
という特徴があります。
そのため、新規集客力ではUber Eatsに一歩及びません。
ただし、地域のお客様へ認知を広げるという意味では十分に価値のあるプラットフォームです。
③ Rocket Now
Rocket Nowは、まだ利用者数自体が少ないため、新規集客力という点では現時点では3位になります。
広告効率は悪くありませんが、そもそものユーザー数が少ないため、注文数もUber Eatsや出前館ほど期待することはできません。
ただし、サービスの利用者が増えれば、この順位は今後変わる可能性があります。
まだ発展途中だからこそ、これからの成長には期待しています。
新規集客は「市場の大きさ」が重要
新規のお客様を増やしたいのであれば、重要なのはどれだけ多くのお客様へ商品を見てもらえるかです。
その点では、現時点ではUber Eatsが圧倒的に有利です。
しかし、新規のお客様を集めるだけでは経営は安定しません。
一度利用していただいたお客様に、もう一度注文していただく仕組みを作ることも同じくらい重要です。
次の章では、「リピーターを獲得しやすいのはどのプラットフォームなのか」について、実際の運営経験をもとに解説していきます。
8. リピーター化しやすいのはどのプラットフォームなのか?

新規集客とは逆に、リピーターを獲得しやすいプラットフォームという視点で考えると、私の評価は次のようになります。
① 出前館
② Uber Eats
③ Rocket Now
これは、新規集客とは逆の順位になります。
① 出前館
出前館がリピーターを獲得しやすい最大の理由は、近隣のお客様が多いことです。
配達エリアが狭いため、注文してくださるのは店舗の近くに住んでいる方や働いている方が中心になります。
近所のお客様であれば、
「今日も頼もう。」
「週末も注文しよう。」
というように、生活圏の中で利用していただける可能性が高くなります。
さらに、料理が届くまでの時間も短いため、品質が維持されやすく、「また食べたい」という印象につながりやすいことも大きな強みです。
そのため、地域密着でリピーターを育てるという点では、出前館は非常に優秀なプラットフォームだと感じています。
② Uber Eats
Uber Eatsでもリピーターはもちろん獲得できます。
しかし、配達エリアが非常に広いため、遠方のお客様からの注文も多くなります。
例えば、
仕事でたまたま近くに来ていた方。
旅行中に利用した方。
普段は配達エリア外に住んでいる方。
こうしたお客様は、一度満足していただいても、同じタイミングで再度注文する機会はどうしても少なくなります。
つまり、Uber Eatsは新規との出会いは多いものの、継続利用という点では出前館ほど有利ではないという印象です。
リピーターを増やすなら「近さ」は大きな武器になる
私はデリバリーを運営する中で、
「近くのお客様ほど、リピーターになりやすい」
ということを強く感じています。
だからこそ、新規集客に強いUber Eatsと、地域のお客様を積み重ねやすい出前館は、それぞれ役割が違います。
この違いを理解して運用することで、
Uber Eatsで新規のお客様を増やし、
出前館で地域の常連様を育てる。
そんな理想的なデリバリー戦略が実現できると考えています。
9. 売上を安定させる方法 ~一社依存はリスクになる~

ここが、私がこの記事で一番伝えたいことです。
デリバリー事業を始めると、多くの飲食店は一つのプラットフォームに力を入れがちです。
しかし、実際に運営してみると、一社だけに依存することは非常にリスクが高いと感じています。
例えば、
昨日までよく鳴っていたUber Eatsが、今日はほとんど注文が入らない。
逆に、Uber Eatsは静かなのに出前館だけ注文が続く。
さらに、Uber Eatsも出前館も静かな日に、Rocket Nowだけ注文が入る。
こうしたことは、実際の運営では決して珍しくありません。
理由は明確ではありません。
天候、曜日、広告の配信状況、利用者の動き、配達員の状況など、さまざまな要因が重なって注文数は日々変化します。
だからこそ、「この会社なら絶対に大丈夫」という考え方は危険です。
もし一つのプラットフォームしか導入していなければ、その日の売上はその会社の状況に大きく左右されてしまいます。
しかし、複数のプラットフォームを運用していれば話は変わります。
一社が静かな日でも、別のプラットフォームが売上を補ってくれる。
結果として、一日単位の売上のブレが小さくなり、月間売上も安定しやすくなります。
私はこれを**「販路の分散」**だと考えています。
株式投資で一つの銘柄だけに資産を集中させないのと同じように、デリバリーも売上を一社だけに任せるのではなく、複数の販路へ分散することでリスクを減らすことができます。
デリバリーは、「どこが一番売れるか」を探すゲームではありません。
「どこか一社が不調でも売上を維持できる仕組みを作ること」こそが、長く安定して利益を生み続けるためのポイントだと、私は日々の運営を通じて強く感じています。
10. 実際に3社を運営して感じたこと

ここまで、それぞれの特徴をお伝えしてきました。
しかし、実際に毎日デリバリーを運営していると、数字だけでは説明できない「リアル」があります。
例えば、
Uber Eatsがほとんど鳴らないのに、Rocket Nowだけ注文が続く日。
逆に、
Uber EatsもRocket Nowも静かなのに、出前館だけ昼から注文が入り続ける日。
こんなことは決して珍しくありません。
「今日はUberの日だな。」
「今日は出前館が強いな。」
そんな感覚になる日が、本当にあるのです。
もちろん、その理由は分かりません。
広告の影響なのか。
配達員の配置なのか。
アプリを開くユーザーの行動なのか。
天候なのか。
プラットフォーム側のアルゴリズムなのか。
私にも答えは分かりません。
しかし、一つだけ確実に言えることがあります。
どのプラットフォームも、毎日同じように注文が入るわけではない。
だからこそ、一社だけを見て
「今日は全然売れなかった。」
と判断するのは危険です。
実際には、別のプラットフォームではしっかり注文が入っていることもあります。
私は3社を同時に運営するようになってから、デリバリー売上の波が以前より穏やかになったと感じています。
一社が不調でも、もう一社がカバーしてくれる。
その積み重ねが、月間売上の安定につながっています。
また、もう一つ感じているのは、各プラットフォームの利用者層は意外と重なっていないということです。
Uber Eatsしか使わない人。
出前館しか使わない人。
Rocket Nowを好んで利用する人。
お客様は、自分が普段使っているアプリから注文します。
つまり、一つのプラットフォームしか導入していないということは、そのアプリを使わないお客様との接点を最初から失っていることにもなります。
デリバリーを運営していて感じるのは、プラットフォーム同士はライバルというよりも、それぞれ異なるお客様を連れてきてくれる「集客チャネル」だということです。
だから私は、これからも一社に絞るつもりはありません。
それぞれの強みを活かしながら運営することが、最も安定したデリバリー経営につながると考えています。
11. まとめ

この記事では、Uber Eats・出前館・Rocket Nowの3つのプラットフォームを、実際の運営経験をもとに比較してきました。
どのサービスにも、それぞれ明確な強みがあります。
- Uber Eatsは、広い配達エリアと優れた広告機能で、新規顧客の獲得に強い。
- 出前館は、近隣のお客様への配達が中心となるため、料理の品質を維持しやすく、リピーターを育てやすい。
- Rocket Nowは、まだ発展途中ですが、競合が少なく、今後の成長に期待できるプラットフォームです。
つまり、「どれが一番優れているか」という比較には、あまり意味がありません。
大切なのは、それぞれの特徴を理解し、自店の戦略に合わせて使い分けることです。
私自身、3社を同時に運用するようになってから、一つのことを強く実感しています。
それは、
一番強いのは、Uber Eatsでも、出前館でもない。
「複数の販路を持っている飲食店」こそが、一番強い。
ということです。
一社が静かな日でも、別のプラットフォームが売上を支えてくれる。
新規集客はUber Eats。
地域のお客様は出前館。
将来への投資としてRocket Now。
それぞれが役割を果たすことで、売上は安定し、リスクも分散できます。
デリバリー市場は、これからも変化を続けるでしょう。
新しいサービスが生まれ、利用者の行動も変わっていきます。
だからこそ、一つの会社に依存するのではなく、複数の販路を持ち、変化に対応できる店舗づくりがこれからますます重要になります。
もしこれからデリバリーを始めるのであれば、「どの会社を選ぶか」だけでなく、「どう組み合わせるか」という視点もぜひ持ってみてください。
その積み重ねが、長く安定して利益を生み続けるデリバリー事業につながると、私は考えています。
この記事を書いた人 Wrote this article
新田 敏之 RBR合同会社 統括 / 男性
RBR(Restaurant Business Reform)代表。 鉄板焼きの現場で25年。 これまで数多くの飲食店の立て直しを中心とした経営改善に携わり、売上改善、商品開発、人材育成、オペレーション構築、デリバリー事業の立ち上げなど、現場に入りながら支援を行ってきました。 現在は「ガブ飲み食堂」を運営しながら、主力商品の開発・ソースや商品の卸事業、デリバリーFC事業の展開、そして飲食店の経営改善支援を行っています。 このブログで発信するのは、机上の理論ではありません。 すべて現場で試し、失敗し、改善を繰り返してきた実践知です。 料理だけでは、お店は続きません。 利益が残る仕組み、人が育つ環境、お客様に選ばれ続ける理由。 私は、その「経営」を一人でも多くの飲食人に届けたいと考えています。 飲食店を増やしたいわけではありません。 利益が残る飲食店を、一店舗でも増やしたい。 その想いを胸に、今日も現場で挑戦を続けています。