
時間帯別売上を基準に、現場で迷わないシフト調整方法を公開します。
1.はじめに

人件費は飲食店最大の固定費
飲食店経営において、売上を伸ばすことはもちろん重要です。
しかし、利益を残すという視点で考えたとき、それと同じくらい重要になるのが人件費の管理です。
食材原価は、売れなければ発生しません。
広告費も、自分で予算を決めることができます。
一方で、人件費はスタッフが出勤した時点で発生します。
お客様が来店しても、来店しなくても、時間は進み、給与は発生していきます。
だからこそ、人件費は飲食店経営における最大の固定費であり、多くのお店が頭を悩ませる項目でもあります。
「暇だから帰ってもらおう」は危険
営業中、お客様が少ない時間帯になると、
「今日は暇だから一人帰ってもらおう。」
そう判断することは珍しくありません。
もちろん、人件費を抑えるという意味では間違った考えではありません。
しかし、その判断が感覚だけで行われているとしたら注意が必要です。
たまたま15分間お客様が来なかっただけなのか。
今日は本当にその後も暇なのか。
これを確認せずにスタッフを帰してしまうと、その直後に団体のお客様が来店し、現場が回らなくなることもあります。
料理の提供が遅れる。
接客が雑になる。
お客様を待たせてしまう。
その結果、一時的に人件費は下がっても、お客様の満足度や売上を落としてしまう可能性があります。
「忙しいから呼ぼう」も危険
逆に、急に混み始めると、
「すぐに誰か呼んで!」
という判断をするお店もあります。
もちろん、本当に必要な場面もあります。
しかし、毎日のようにその判断を繰り返していると、スタッフは予定が立てにくくなりますし、人件費も安定しません。
忙しくなったから呼ぶ。
暇になったから帰す。
その場その場の判断だけでシフトを動かしていると、現場はいつまでも落ち着きません。
スタッフも不安になりますし、店長も毎日悩み続けることになります。
感覚経営が一番危険
私も以前は、
「今日は暇そう。」
「今日は忙しくなりそう。」
そんな感覚で人員を調整していました。
しかし、振り返ってみると、その判断が当たる日もあれば、大きく外れる日もありました。
感覚は経験として大切です。
ですが、感覚だけでは再現性がありません。
店長が変われば判断も変わる。
オーナーがいなければ決められない。
これでは安定した店舗運営はできません。
だからガブ飲み食堂では、人件費の調整を感覚ではなく数字で判断するルールを作りました。
売上がいくらなら一人帰宅するのか。
どの時間帯で判断するのか。
店内売上だけを見るのか、それともデリバリーも含めるのか。
これらを明確に決めることで、現場で迷うことがほとんどなくなりました。
人件費は「削る」のではなく「最適化する」
人件費というと、「とにかく減らすもの」というイメージを持たれがちです。
しかし、私はそうは考えていません。
人を減らしすぎれば、
料理の提供は遅くなります。
接客の質も落ちます。
スタッフは疲弊します。
そして、お客様は離れていきます。
それでは本末転倒です。
大切なのは、人件費を減らすことではなく、売上に対して最適な人数で営業することです。
この記事では、ガブ飲み食堂で実際に運用している人件費判断ルールをもとに、感覚ではなく数字でシフトを調整する考え方をご紹介します。
店長が変わっても判断できる。
現場で迷わない。
そして利益を残しながら、お客様にも満足していただける。
そんな店舗運営の仕組みづくりについて、実例を交えながらお伝えしていきます。
この記事の内容を動画でもお話ししています。
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この記事を書いた人 Wrote this article
新田 敏之 RBR合同会社 統括 / 男性
RBR(Restaurant Business Reform)代表。 鉄板焼きの現場で25年。 これまで数多くの飲食店の立て直しを中心とした経営改善に携わり、売上改善、商品開発、人材育成、オペレーション構築、デリバリー事業の立ち上げなど、現場に入りながら支援を行ってきました。 現在は「ガブ飲み食堂」を運営しながら、主力商品の開発・ソースや商品の卸事業、デリバリーFC事業の展開、そして飲食店の経営改善支援を行っています。 このブログで発信するのは、机上の理論ではありません。 すべて現場で試し、失敗し、改善を繰り返してきた実践知です。 料理だけでは、お店は続きません。 利益が残る仕組み、人が育つ環境、お客様に選ばれ続ける理由。 私は、その「経営」を一人でも多くの飲食人に届けたいと考えています。 飲食店を増やしたいわけではありません。 利益が残る飲食店を、一店舗でも増やしたい。 その想いを胸に、今日も現場で挑戦を続けています。